見出し画像

どこの馬の骨かわからない #84 辞書の生き物

 三代目の獣医師「ぼっけもん」が生き物に由来する言葉やことわざを紹介します。辞書には生き物の名前が付いていたり、生き物に由来する言い回しが多く残っていたりと、日本人と生き物の強いつながりを示しています。
 今日も馬にまつわることわざです。 

どこの馬の骨かわからない

 素性が定かでない者をののしっていう言葉です。
 
 ドラマなどで「お嬢さんを僕に下さい」と結婚の申し込みに行き「どこの馬の骨かわからん奴に娘はやれん」と父親に怒鳴られる男性のイメージがありますね。
 
 ではなぜ「馬の骨」が身元が確かでない者を表すようになったのでしょう。
 語源は中国の言い回しで、「一に鶏肋(けいろく)、二に馬骨(ばこつ)」であるとされています。
 中国では必要とされないもの、役に立たないものとして「鶏肋:鶏の肋骨」と「馬の骨」がたとえられることがあります。ここからのちに意味が転じ「必要のない役立たずな者」を表す言葉として使われるようになったようです。
 
 相手を軽蔑する言葉になりますので、使う場合には十分注意しましょう。
自分自身が馬の骨にならないよう精進もせねばですね。
 

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?