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蜂の一刺し:ハチのひとさし #185 辞書の生き物

ハチの一刺し

 以前から辞書に掲載されていた言葉ではありませんが、「蜂は一度刺したら死ぬ」としても使われた流行語です。
 昭和の宰相と呼ばれた田中角栄首相の疑獄「ロッキード事件」で証人として出廷した筆頭書記官の妻が逆襲の証言をしましたが、その記者会見での言葉です。
「ハチは一度人を刺したら死ぬと言われています。今のわたしはハチと同じ心境です」。離婚を決意し、夫に不利になる証言をする覚悟を表した言葉と解釈されています。

ミツバチの針

 人を刺すハチは危険なスズメバチやアシナガバチ、ミツバチなど複数種類いますが、刺すと死んでしまうのはミツバチくらいのようです。
 ミツバチの毒針には釣り針のように「返し」がついており抜けにくくなっているため、刺した後で抜こうとすると、毒針につながる毒袋も一緒に相手側に残るため、内臓の一部が無くなってしまうことになり、刺した後しばらくして死んでしまいます。
 その意味では決死の覚悟で針を刺すのでしょう。
ハチに刺されないようにするには、巣には近づかず、黒い服や匂いが強い香水などは避けましょう。

針を使わず(刺されず)に済むに越したことはありません。
 

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