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白目と黒目 #42 辞書の生き物

白目と黒目

 前回、カラスには白目がなく、カラスを表す漢字は、鳥の目にあたる横棒をなくして烏になったと紹介しましたが、ヒト以外の霊長類も白目を持っていません。正確には黒目の周りが白くありません。
 動物の場合、野生では白は目立つ色のため捕食者に狙われやすくなるため黒や褐色になったと言われています。また白目があると、どこを見ているかをさとられてしまうため、黒目の動きがわかりにくい色になっているされます。
 逆にヒトの場合は、捕食者から守る必要がなくなり、それよりは仲間とのコミュニケーションを重視するようになり、どこを見ているかをお互いにわかるよう白目が発達したとされています。

目は口ほどにものを言う

 「目は口ほどにものを言う」ということわざがありますが、目が表情や気持ちを反映していることを表しています。
 ほかにも、「目くじらを立てる」、「目を光らす」、「目の色を変える」、「目が点になる」、「目を細める」、「目をむく」、「目は心の鏡」など目がコミュニケーションに重要であることを表現した言い回しが多くあります。

目隠し線

 顔出しNGのヒトの目を黒い線で隠す場合がありますが、目を隠しただけで誰だかわかりにくくなります。逆にマスク生活で目だけしか見えない状態でも知人を認識できます。目は口ほど以上に、その人そのものを表しているようです。目は大事にしましょう。


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