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炭鉱のカナリア:たんこうのカナリア #145 辞書の生き物

炭鉱のカナリア

 炭鉱で石炭を採掘する際に、坑内に鳥かごに入れたカナリアを持ち込んでいたことに由来する言葉で、この持ち込まれていたカナリア、あるいはその役割を指す慣用句です。
 炭坑ではメタンガスや一酸化炭素などの有害なガスが発生することがあります。 
 カナリアは人よりもこれらのガスに敏感で鳴くのをやめます。このさえずりが止まることが危険を知らせる合図になっていました。
 炭鉱のカナリアは、何かの危険予知の役割やそれを知らせる指標を表すことになります。
 現在ではガス検知器などの警報機が使われるようになり、カナリアはお役御免となっていますが、地下鉄サリン事件の現場検証にはカナリアが同行したそうです。
 
 炭鉱のカナリアという言葉は、金融関係の用語としても使われています。
株価や為替の急変動やバブル崩壊やリーマンショックなどの前兆を示すシグナルという意味で用いられます。 
 証券会社のプロでさえこのシグナルを感知できず大損することもありますので、素人はカナリアが鳴きやむタイミングを見つけるのは難しいでしょうね。

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