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モルモット #225 辞書の生き物

実験動物

 「モルモット」といえば実験動物の代名詞になっていますが、現在ではマウス(ハツカネズミ)やラット(ドブネズミ)の方が圧倒的に多く使われています。
 
 モルモットは、もともと南米では食用として飼育されていましたが、繁殖能力が高く、人と同じで体内でビタミンCを作れないほか、気道や皮膚が敏感で喘息薬や化粧品などの研究に適していたため、実験動物として使われていました。

 現在では、動物愛護の観点から化粧品業界では動物実験をしないことになっていますので、モルモット界は少し平和になっているでしょうか。

ギニア豚

 モルモットの英名は「Guinea Pig:ギニア豚」です。
日本名は「天竺鼠:テンジクネズミ」ですが、最初に日本に持ち込まれた際、持ってきたオランダ人が「マーモット」と間違えて伝えたため、それがなまってモルモットになったという説が有力です。

 ではなぜ「ギニア」なんでしょう。いろいろな説があるようですが、ヨーロッパにアフリカからモルモットが持ち込まれた際、ヨーロッパの人たちはギニアをアフリカの代名詞にしており、子豚っぽい見た目にアフリカの代名詞の「ギニア」をつけたというものが一般的なようです。

 ちなみに「ギニア」が付く国名は、「ギニア共和国」の他にもアフリカの「赤道ギニア」、オセアニアの「パプアニューギニア」などありますが、まったく別の国です。


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