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岩松勇人プロデュース@ビジネス本研究所:未来を創るプレゼン 伊藤羊一 澤円

【未来を創るプレゼン】はこんなあなたのための書籍です。

●プレゼンが苦手な人
●プレゼンで相手に伝わらない人
●普段の会話から相手tへ伝える力に自信がない人
●プレゼンでいつもしっくりこない人
●プレゼンの能力を高めたい人

【未来を創るプレゼン の目次】

はじめに 澤 円
譲れない想いを持て 伊藤羊一 【思索編】
考えられる人であれ 澤 円 【思索編】
「対話」して心を動かす 伊藤羊一 【行動編】
「幸せ」をプレゼントする 澤 円 【行動編】
自分の人生は自分で決める 伊藤羊一× 澤 円 SESSION_01
表現する人が生き残る時代 伊藤羊一× 澤 円 SESSION_02
誰もが未来の創造者になる 伊藤羊一× 澤 円 SESSION_03
おわりに 伊藤羊一

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【要約】
今回のは、「未来を創るプレゼン」
という本を解説します。

近いうちにプレゼンをしなければならない
としたら、あなたはどう感じるでしょうか。

少なからず緊張し、
できることならやりたくないな〜と
感じる人はきっと多いと思います。

プレゼンに苦手意識を持っている人が
ほとんどではないでしょうか。

本書の著者である伊藤羊一さんと
澤円さんは、年間300回ほどプレゼンを行う、
「プレゼンの神」です。

そう聞くと、プレゼンが得意な人たちが
それを生業にしているだけで、
自分には関係ない話だと感じるかもしれない。
でも実は、そうではないんです。

伊藤さんと澤さんは、どちらも挫折を経験し、
それを糧にしながら成長し、
自分の想いを伝える手段としてプレゼン
を選んだんだそうです。

驚くほどたくさんのプレゼンを行うお二人も、
人前で話すことが得意だからプレゼンを
始めたわけではないんです。

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この本の結論は、
「プレゼンは未来を実現するための
 強力な武器になり得る」
という内容です。

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私たちは変化の激しい社会のなかで生きています。

そのなかで、自分はどうありたいのか、
何をするべきなのかという問いは
これまで以上に重要な意味を持ちます。

それを突きつめて考えた先には、
きっとあなたが創りたい未来があるはずです。

本書を読み終えた頃には、
単にプレゼンのノウハウを知ることができた!
という満足感にとどまらず、
自分が伝えたい想いは何か、
創りたい未来はどんなものか、
というような本質的な問いについて
考えるようになることでしょう。

本書の重要なポイントを
3つに絞って解説していきます。

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それでは順に解説していきます。


まず1つ目のポイント

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1 あなたの譲れない思いは何か?

本書ではまず、
伊藤さんと澤さんの経験してきた失敗や挫折と、
そこから得られたお二人の信念が紹介されています。

伊藤さんはこれまでのキャリアを通して、
「人は変われる」というメッセージを伝え続けてきました。
その背景には、伊藤さん自身がかつて
「へっぽこな状態」から成長してきたという意識があります。

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伊藤さんが斜に構えて生きるようになったのは、
高校1年生のときにテニス部をクビになった
ことがきっかけでした。

中学から硬式テニスに打ち込んでいた伊藤さんは、
学校のテニス部だけでなく近所のテニスクラブでも練習し、
のちにトッププロとなる選手たちと試合が
できるほどに強くなっていたそうです。

しかし、学校の部活の練習にはあまり出ていなかった
ことから、クビを言い渡されました。
すべてをかけてテニスをやっていたのに、
人から拒絶された――
そう感じて、あっさりとテニスをやめてしまったそうです。

それからは授業をサボって繁華街へ繰り出してばかりで、
勉強もせず、現役で大学に進むことができませんでした。

浪人中も、なりふり構わず勉強することを
かっこ悪いと感じていたため、
「東大なんて余裕だ」と斜に構えたふりを続ける。

大学に進学できてからも、優秀な人に囲まれて
コンプレックスがどんどん増していき、
人と触れ合うのが嫌になっていったそうです。

伊藤さんは新卒で日本興業銀行へ入社すると、
「研修不合格」を言い渡される。
研修不合格になったのは、160人いる
同期のうちたった4人だった。

その後に課された通信教育すら終えられず、
不良社員として社会人生活をスタートすることになった。

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上下関係が厳しい時代だったこともあって、
会社に通うのが苦痛になり、
まともに眠ることすらできず、生活は荒んでいきました。

まだうつが一般に認知されていない時代だったため、
自分のことを「サボり病」だと思い込んで、
玄関先に桶(おけ)を置いて毎朝そこに吐いてから
出社するという生活を続けていたそうです。

そんなとき、融資を引き受ける銀行を探していた
あるマンションデベロッパーから、
担当者として指名されます。

頼られたことをうれしく思うも、
それまでまともに働いていなかったため、
何から手をつけていいかもわからない。

そんな伊藤さんに、周りの同僚や先輩たちは、
必要な知識を丁寧に教えてくれた。

この出来事をきっかけに、真面目に仕事をすることや、
真面目に生きることの大切さを理解した。

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伊藤さんはそれ以来、「人は変われる」
というメッセージを可能な限り多くの人に
伝えるために仕事に取り組んでいる。

何十年経ったいまでも、
まったく仕事をしない日はないほどだ。

大切なのは、まず自分の「譲れない想い」を考えること。
その想いを追い求め、人生をかけてがんばり続けた先に、
天職が待っています。

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2 自分で責任を取れる生き方をする

現在様々なテーマで精力的にプレゼンを行っている
澤さんですが、顧客や社内イベント以外でも
プレゼンをするようになったのは、
2006年に社内でグローバルな賞を受賞したことがきっかけです。

それからNPO団体の資金集めのイベントで
プレゼン講師を務めてほしいと頼まれたそうです。

はじめて人からお金をもらってプレゼンを教えたそのとき、
自分の経験や持っている情報を「言語化」する
ことの重要性を知った。

そんな澤さんは、自己肯定感が低い子どもでした。
「円」という名前から、両親は女の子が欲しかったようで、
自分は期待外れの子なのだと思い込んでいたんだそうです。

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集団生活でみんなと同じことをさせられ、
常に強い同調圧力に晒(さら)される学校という場も、
苦痛でしかなかった。

他人と比べて点数をつけられ、「劣っている」と
判断されることにも強い嫌悪感を抱いていた。

そんな生活は、自由な校風の高校に進学したことで好転した。
アメリカで約1カ月ホームステイし、
ホストファミリーからひとりの「個人」として
扱ってもらえたことも、大きな転機となった。

大学時代はディズニーランドでのアルバイトに打ち込んだ。

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ディズニーランドのマニュアルでは、
「結果」は定義されていますが、
決まった「アプローチ」はありません。

自分で考えて見出したアプローチで
たくさんの人を喜ばせた経験は、
澤氏のプレゼンの基礎となった。

大学卒業後は、情報系の知識やスキルが
必要な時代がやってくるという直感のもと、
エンジニアになることにした。

初心者でも採用している会社を探し、
大手生命保険会社のIT子会社に入社。
エンジニアになって数年後、インターネット時代が到来し、
直感は正しかったことが証明された。

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いまの自分は、こうした人生における経験のすべてが
緩やかに集合体になった結果だと気付いたそうです。

たとえば、子どものころに抱いていた、環境に対する違和感。
それを無視せずに、自分はどうありたいのかと
常に考え続けてきた。

そうして自分で選択した行動の一つひとつが、
自分を形作っているのだ。
ありたい自分を言語化することが「自己ブランディング」
であり、それを行動に落とし込んだものが「生き方」。

読者に心がけてほしいのは、すべてのことを
「自分で責任を取れる」状態にすること。

自分で人生の責任を取るというと、怖いと思うかもしれない。
しかし、自分が生きた爪跡を残すほうが、人生は楽しいはずだ。

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3 プレゼンのゴールは相手を動かすこと

ここからは、著者お二人のプレゼンノウハウが
指南されています。

プレゼンとは人に何らかの情報を「伝える」
ことだと思っている人がいるが、
伊藤さんの考えるプレゼンは、相手を「動かす」こと。

相手を動かすには、プレゼンが終わったときに
聞き手がどんな状態になっていればいいかを
突き詰めて考えなければならない。

だからプレゼンの前には、
「相手は誰なのか」「ゴールはなにか」という2点を
はっきりと言語化しておくことが大切です。

ゴールをイメージしながら話すことで、素材を、
相手に合うように料理して伝えることができる。

相手の反応を客観的に見ながら話すことで、
話す順番やエピソードを臨機応変に変えていけます。

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たとえば、あなたが自社のコーヒー飲料を
プレゼンでアピールするとします。
いきなり商品の説明や売り文句を並べても、
相手はむしろ聞く気を失っていくだろう。
もっと丁寧にアプローチする必要があります。

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伊藤さんがプレゼンのときに心がけているのは、
相手の「心のキャンバス」に絵を塗り重ねるように話すこと。

まずはわかりやすく
「今日は飲み物の話をします。それはコーヒーなんです」
と大きな話から入り、相手の心のなかに
「キャンバス」を用意する。

それから
「でもコーヒーといってもコンビニで売られている
 100円コーヒーもあれば缶コーヒーもあれば、
 ペットボトルのコーヒーもありますよね」
と、聞き手のコーヒーのイメージを絞っていく。

さらに「ペットボトルのコーヒーにも、
いまたくさんの種類があります。
そのなかで僕がいちばんおすすめするのは、実はこれなんです」
「なぜなら理由が3つありまして……」
というふうに話を進めていく。

聞き手にペットボトルコーヒーをイメージしてもらったうえで、
その商品のメリットをひとつずつ伝えていく。

プレゼンを聞いている人の心のなかに同じ絵を
描いてあげられるからこそ、最終的に相手が
きちんとメリットを理解し、「動ける」ようになるんですね。

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プレゼンが苦手だという人は多いです。
澤さんはその原因を、聞き手やアピールする
対象に対して「深く興味を持つ」ことが
できていない人が多いからではないかと考えている。

本気でプレゼンをやっているつもりでも、
「失敗したくない」と本気で思っているだけで、
聞き手のことを深く考えられていない場合が多いんです。

そういう人は、興味の対象が聞き手ではなく
自分になってしまっている。

プレゼンの目的が聞き手になんらかの行動を起こさせる
ことだとすれば、相手に興味を持たないままの
プレゼンはまったく意味がないし、伝わらないです。

澤さんは、プレゼンをプレゼントだと考えています。

プレゼンは、相手にとっての「メリット」や
「持って帰ってほしいもの」を考え、
それを逆算しながら設計するものです。

あくまで相手のためのプレゼンなのだから、
相手に興味を持たなければ始まりません。

相手が抱えている潜在的な問題に対して、
あなたがどう解決を手伝えるか。
あなたが何の価値を提供できるか。
あなたの精一杯の思いをプレゼンに込めて、
伝えるよう意識してみてください。

プレゼンに対する意識が変わるはずです。


以上で本書のまとめを終わりにします。
最後におさらいしましょう。

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1 あなたの譲れない思いは何か?

伊藤さんは「人は変われる」
というメッセージを可能な限り多くの人に
伝えるために仕事に取り組んでいます。

大切なのは、まず自分の「譲れない想い」を考えること。
その想いを追い求め、人生をかけて
がんばり続けた先に、天職が待っています。


2 自分で責任を取れる生き方をする

澤さんは、自分の経験や持っている情報を
「言語化」することの重要性を知りました。

自分で選択した行動の一つひとつが、
自分を形作っています。

読者に心がけてほしいのは、すべてのことを
「自分で責任を取れる」状態にすること。

3 プレゼンのゴールは相手を動かすこと

「相手は誰なのか」「ゴールはなにか」という2点を
はっきりと言語化しておくことが大切です。

相手のためのプレゼンなのだから、
相手に興味を持ってプレゼントする気持ちで
プレゼンに取り組んでみてください。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
伊藤羊一
ヤフー株式会社コーポレートエバンジェリスト、Yahoo!アカデミア学長。株式会社ウェイウェイ代表取締役。1967年、東京都に生まれる。東京大学経済学部卒業後、日本興業銀行に入行。2003年、プラス株式会社に転じ、事業部門であるジョインテックスカンパニーにてロジスティクス再編、事業再編などを担当し、2011年より執行役員マーケティング本部長、2012年より同ヴァイスプレジデントとして事業全般を統括する。2015年にヤフー株式会社に転じ、次世代リーダー育成を行うだけでなく、グロービス経営大学院客員教授として教壇に立つほか、大手企業で様々な講演・研修を実施している
澤円
日本マイクロソフト株式会社業務執行役員。株式会社圓窓代表取締役。1969年生まれ、千葉県出身。立教大学経済学部卒業後、生命保険会社のIT子会社を経て、1997年にマイクロソフト(現・日本マイクロソフト)に入社。情報共有系コンサルタント、プリセールスSE、競合対策専門営業チームマネージャー、クラウドプラットフォーム営業本部長などを歴任し、2011年、マイクロソフトテクノロジーセンター・センター長に就任。2006年には、世界中のマイクロソフト社員のなかで卓越した社員にのみ授与される、ビル・ゲイツの名を冠した賞を受賞した。現在は、年間300回近くのプレゼンをこなすスペシャリストとしても知られる


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