「シン・ニホンの大きな希望は、私の小さな実生活からも生み出せる」
まず、この本の印象について、考えてみた。
ニホンの産業の状況、新しいテクノロジーの発展状況、求められる人材像とその育成法、国としてのリソース配分、そしてインフラコストについて、見事なまでに説得力のある分析がなされている。ただ、その現状だけに注目すると、悲観的な考えしか生まれてこない。しかし、この本の真骨頂は、そのあとの展開にあると思う。産業状況については「伸びしろ」、テクノロジー開発の遅れについては「ニホンの得意分野である第2第3フェーズ(開発ではなく、利活用)での可能性」