見出し画像

コンビニコーヒーとおとり捜査

 コンビニの、レジでお金を払った後に自分でマシンを操作してコーヒーを淹れるシステムのヤツ、ありますよね?
 そして、レジでMサイズのお金しか払ってないのにLサイズのボタンを押して罪に問われたり…………

コンビニのコーヒーマシン関係で逮捕される例

 この、「Mサイズの金額しか払っていないのに、Lサイズのコーヒーを入手出来てしまう」というシステムについて思うことがあったので、この文章を投稿することにしました。


「おとり捜査」はなぜダメなのか

 おとり捜査とは、捜査官(もしくはその協力者)が人に犯罪を行うように働きかけ、その人が犯行に出たところを逮捕するという捜査手法です。
 アメリカなんかでは割とカジュアルに使われているらしい手法ですが、日本では麻薬の取締り等、一部のものを除いて基本的には行われていないみたいです。
 なぜかというと、「犯罪は未然に防ぐことが一番良いのに、警察がわざわざ犯罪行為を唆すのって、良くないんじゃない?」という考え方があるから、みたいです。
 ひとけのない道端に札束を転がしておいて、それを持っていった人がいたら「アナタ今、横領しましたね?」ってそれはヒドいんじゃないかと。


 つまり、そっとしておけば犯罪を犯す気も無く平和に暮らしている“善い人”に向けて犯罪をしやすい環境を整えてその人を犯罪者にしたてあげるのって、良くないんじゃない?と。


犯罪を誘発させるコンビニコーヒーのシステム

 ここでコンビニコーヒーの問題点が浮かび上がってきました。
 コンビニのお客さんがマシンを操作するとき、「あっ…Lサイズのボタン押せる……」と、簡単に犯罪を犯せてしまう環境が整えられてしまっているのです。
 私は、この犯罪を誘発させるコンビニコーヒーの購入システムは問題だと考えています。

 コンビニのコーヒーマシンを客が操作するのは、従業員の作業を減らし商品のコストカットを狙う企業の戦略なのだと思います。
 そうなのだとしたら、利益のため、コストの代わりに客のモラルをテミスの天秤に乗せる企業のやり方は問題だと思います。
 もちろん企業は利益追求のための組織なのでそれが当然かとは思いますが、大手コンビニエンスストアというある種のインフラとも呼べるような組織なら…ねぇ?

 コストカットのために犯罪を助長する大手コンビニ各社にコーヒー購入システムの是正を求めます。


個人ではなくシステムでなんとかする

 仕事でミスをすると再発防止策を書かされたりしますけど、個人で出来ることは「気を付ける」以上のことは無かったりしますよねぇ。

画像1

 そんで常に100%「気を付ける」のは無理ですし、ミスをゼロにするっていうのは不可能なわけですよ。

 犯罪も同じようなもので、誰しも犯罪者になる可能性はあります。

 あなたは偶々お金に困っていて、偶々嫌なことがあって、偶々……─その「偶々」の一つを企業が用意している状況は問題ではないでしょうか?

 人が犯罪に手を染めるのは個人の資質ではなく、環境によるところが大きいと私は感じています。
 そうでなければ貧困層と富裕層の犯罪率は同じになるはずですから。


 仕事で個人のミスを無くすためにシステムを見直すように、人が犯罪者へと堕ちることを防ぐためのシステム作りが重要だと私は考えます。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?