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法律の勉強を始めたきっかけ

法律の勉強を始めたきっかけは、最初に入った会社で相続の担当となったからです。
遺言執行者の仕事の範囲が、会社からもらった本ではよく分からなくて、良い本を探していました。
そもそも、自分は経済学部卒で、実は、勉強対象としての法律額を軽く見ていました。
なぜなら、自然科学的要素がないと思っていたからです。経済学は社会科学といわれるので、理系と文系の中間的な感じをもっていましたが、法律学は自然的真理の探究から遠い学問だと思っていました。法律は人間が作ったものだから、変更することができる。機能的に不具合があれば改正すればよいだけだ、と思っていました。
解釈の問題も、法律の条文が一義的に意味が取れないなんて、法の欠陥で、意味は制定者に聞けば良いのにと思っていました。
そうはいっても、仕事で要るので、勉強を始めようと本屋に行きました。

紀伊国屋に行って、最初は何もわからず、北川善太郎先生の『親族・相続』民法講要(有斐閣)を買いましたが、基礎知識が不足しており理解できない。
そこで見たのが司法試験の合格体験記。「おすすめの参考書」を読めば手っ取り早く理解できるかなと思いました。

・四宮和夫『民法総則』法律学講座双書 弘文堂
まず、載っていたのが、四宮和夫先生の『民法総則』でした。
この本は会社の先輩が寮から引っ越しするときにもらった本のなかにありました。読んでみましたが、すぐ挫折しました。さっぱり興味が湧かない。


・佐藤浩治『憲法』青林書院
次に、読んだのが、佐藤幸治先生の『憲法』現代法律学講座です。紀伊国屋で買いました。これは結構読めたので、すこし法律が好きになりました。佐藤先生の独特のワードとして「法原理機関」というワードがあるのですが、そういうのも自分には非常に受け入れやすかったです。


・内田貴『民法Ⅰ』東京大学出版
その次が 内田貴先生の『民法Ⅰ』東京大学出版です。これは事例がたくさん紹介されており、自分としては入りやすかったです。
新入社員のときは、「善意」と「悪意」の意味もはっきりとは分からず、「善意の第三者」とは「結構いい人」ぐらいの意味で誤解していました。通勤の行き帰りに電車でこの本を読んで少し理解が進みました。

・内田貴『民法Ⅳ』
その後、だいぶ後になってから家族法・相続法分野の『民法Ⅳ』が出版されました。すぐ買いました。
そこには中川善之助先生が紹介されていて、東北大学の「中善並木」にあこがれました。

・中川善之助『民法風土記』講談社 
中川善之助先生を知ってから、『民法風土記』を読みました。法律学が決して法律文言の解釈にとどまらない、人間の古くからの習俗などに関わる人間の本質にかかわる学問なのではないか、と思い直す契機となった本です。

つづきはまた。



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