見出し画像

<無為フェス#3>ひとりでいる、ことについて

BUoYの地下スペースに居て改めて考えたこと

「ひとりでいる、ことについて」

自分のことを知ろうとすると、まずひとりになる必要を感じる。日々の生活や他者との関わりの中にいると、外に合わせて動いているために、内にある自分自身がよくわからなくなってしまうからだ。

ひとりでいると、普段外側と関わるために作り上げた自分の仮面をひとまず外して、その内側にいる自分らしい何者かが活動をはじめる。それは何物にも縛られることのない、破天荒で自由な時間を生み出し、本当の自分らしい実感が感じられる。そこは現実の時間とは関係がなく、無限の時空間だ。

が、それは実際には永遠に続くことはない。スマホがなる、誰かに声をかけられる、腹が減る、トイレに行きたくなる、飽きる、等の理由により中断する。

この本当の自分らしい実感が感じられる自由な時間を長く保つには、そのための訓練が必要になる。音楽や文学、読経、ヨガ、詩、瞑想、ダンス、などの芸術、芸能の多くはその役に立つだろう。これらのものは、理論的に体感的に、自分らしいものと繋がりを保つ方法を教えてくれる。それらは、先人たちが人生を通して得た気づきの集積だ。

これらの方法を通して、先人たちの人生に触れることができる。その人、個人に触れることができる。ひとりとひとりの出会いだ。これは面と向かって人と話すときとは根本的に違うものだろう。

舞台で人間をみるとき、僕はこのひとりとひとりの出会いを期待しているのだと思う。目の前の人間が、どんな人間で、どう偽りなくその場で自分自身でいるのか。そのよいあり方をみたときに、心がすっとする。

それは多分舞台に限らず、日常生活でも言えることだろう。そういう生き方をしている方に出会うと、嬉しくなる。自分もそうありたい。

立本夏山
HPはこちら


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
※ BUoYスタッフより※
「無為フェス」詳細については以下の記事をご参照下さい。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?