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第6回 地域おこし協力隊員後に注意した方がいいポイント ~失敗やエラーを繰り返すこと~

隊員である間は、ベーシックインカムが最長で3年間継続します。これは物凄く大きいです。生活の糧を失うリスクを恐れずに、攻め続けることができます。地域おこし協力隊員は移住政策ですが、それ以外の役割を期待されるようになった大きな理由は、収入が一定期間保証されていることが非常に大きいと思います。

隊員期間中は無双かもしれず

通常なら無理筋なプロジェクトを行動に移すことができますし、およそビジネスベースに乗らないようなアクションを起こすことも可能です。なのて、隊員期間中は振り切って楽しめることでしょう。起業とかしちゃおっかなとか妄想してしまうのです。しかしながら…

3年間でキッパリ収入は容赦なく絶たれる

無敵のスーパーマリオ状態は3年間で終わり、厳しい現実に直面することになります。甘くて緩い青写真は自分は描いていないはずだ…と思っても、青かった…と顔がみるみるうちに青ざめてしまいます。自分は起業したので、就職していません。就職して成功…という事例はあまりメディア等に乗らないので、そういった情報こそ欲しいものです。

隊員任期満了後も隊員的に生きていこうとすると…

こんなはずじゃなかった的な思考に陥りそうになります。想定外ラッシュが雨あられのように降り注いできます。表向き上手く言っている雰囲気を出したりしながら、裏側では…ヤバい!となるんじゃないかと思います。隊員任期満了後に新型コロナ禍という想定外の事態に遭遇したりしている自分が好例です。それでも…

隊員任期満了後こそ、移住しようと思った自分を思い出す

結局自分が生きていくことが町のためになるし、生きていくためには友人や先人たちに感謝したり、こまめに連絡を取り合ったりする必要があります。性別や年齢など関係ありません。困ったら困ったと素直に意思表示して、その困りごとを極力共有した方がいいと思います。困ったり、失敗した時に中々「困りました!」「失敗しました!」とは言いにくいですよね。でも僕は素直に且つ早めに知らせた方がいいと思います。誰も助けてくれないかもしれませんが、少なくとも若勢は困っているんだ、失敗したんだと認識してくれます。これは大きいです。精神的に楽になれます。申し訳ないなと思いながらも。

失敗を何回も何回も繰り返すこと

地域おこし協力隊員の最大のメリットは、失敗が格段にしやすくなることにあると思います。チャレンジやミッションのバーが上がれば上がるほど、失敗の確率は上がります。でも「もしかしたら、こっちかもしれない」という狭き道、狭いエリアに入り込むことがしやすくなります。3年間限定で。

任期満了後も変わらずに失敗を繰り返すこと

全く失敗もせずに、安心して日々を過ごせているという方もいらっしゃるかもしれませんが、失敗することでしか知り得ないことは多々あります。で、任期が終わっちゃうと、ベーシックインカムが無くなってしまうので、隊員の頃と違って無難チョイスをしてしまいがちです。自分がそうでした。でも、そうすると失敗した回数が減り、日々の営みが「のぺっ」としてしまいます。

やらない後悔とやってしまった後悔

やらなかった失敗もやった失敗も、どんどんした方がいいと思います。人生は1度きりですし、誰もが隊員になれるわけではないですし。そして、その失敗は可能な限り可視化させた方がいいと思います。失敗を共有することで得られる知見や経験を、その町に残していくことだと思います。

50年後からこの町の今を見てみたい

中々これは難しいです。天才でもないですし、エスパーでもないですし、デロリアンを僕は持っているわけではないので。でも、どこかで未来から今を眺めて居たいなという意識があります。例えば50年前に、この町の若者が何らかの妄想をしていたとします。「こんなことができたらな」と。で、当時は何等かの理由で出来なかったとします。その50年前の若者の妄想は、画期的で素晴らしいアイデアだったとしても、おそらくどこにも記録されずに、アーカイブもされずに、もしかしたら誰かの脳内の片隅に残っているかもしれません。

50年後の今なら叶うかもしれない

技術の革新や、条件が揃い、昔に消失した妄想が実現可能なものになっているかもしれません。僕は、今僕自身が持っている妄想が優れているとアピールしたいわけではありません。実際大した妄想やアイデアなどは持ち合わせていませんし、逆に持っていたら今ごろはもっともっと派手に色んなことが出来ていることでしょう。でも今。この町で老若男女問わず、様々な「妄想」や「やりたい」、或いは「課題」や「問題提起」的なものを抱えている方も多いのではないでしょうか?それらを、脳の外に出して記録していきたいと考えています。

隊員任期満了後…エンドロールすら終わり。

とはいえ、今は完全にWithパンデミックな世界を私たちは生きています。僕の個人的な体験として、バブル崩壊直後の数年間。よく友人に「映画が一本終わってエンドロールの中で生きているみたいだね」的な会話をよくしていたのを記憶しています。今、僕はエンドロールも終わって、ロールの交換もなされ、次のロール(映画)がもう始まっているような気がしてなりません

したっけ、また。

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