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自宅でもできる。干し柿の作り方

毎年12月頃から出回り始める干し柿。あの独特なおいしさ、無性に食べたくなることがありますよね。
しかし、意外と高い。一つ300円くらいするものもあり、しょっちゅう買って食べられるものではありません。

そんな話を知り合いの農家さんにしたところ、「うちの柿余ってるからつくってみる?」と、柿を分けてもらえることに。

初めての干し柿づくり、なんとなくでやってみましたが結構うまくいきました。干す場所さえあれば、誰にでもできます。

①柿を収穫する

まずは収穫しないことには始まりません。今回は山梨特産の「甲州百匁柿」という大きな柿を使いました。山梨の干し柿はだいたいこの品種ですかね。

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結構たかい所にあるので、竹の棒を使ってとったりします。
あとで吊るす時にロープをひっかけるので、枝はT型に残しておきます。

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②皮を剥く

大量にやると、この作業がなかなか大変ですね。柿渋がすごいので汚れてもいい格好&手袋必須です。

まずはナイフのようなもので枝の周りをぐるっと剥きます。

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そしたらピーラーでさっさっと剥いていきます。皮が残っているとそこだけ黒くなったりするようなのでできるだけ残さないように。

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大量の皮は昔はお漬物などに入れて甘みの元としていたみたいですが、今はそこまで活用されていないようです。

③ロープをかけて消毒し、吊るす

吊るすために、ロープをT型の枝に引っ掛けます。自宅の物干し竿や洗濯バサミなど、風通しのよい吊るせる場所ならどこでも大丈夫だと思います。
雨に当たるとカビるので、雨の当たらない場所に。

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消毒は一般的には硫黄燻蒸ですが、硫黄なんて持ってない方がほとんどだと思うので、熱湯に10秒くらいつけて殺菌してください。不安な方は焼酎とか吹きかけてもいいみたいですね。

④手もみ

2~3週間すると表面が乾いてくるので、揉んで芯をほぐしてやります。あんまり強くやると果肉がでてきてしまうので要注意です。

なるべく菌がつかないように、ここでもビニール手袋などを使った方がよいですね。

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1ヶ月もすればトロトロの干し柿ができます。個人的には、完全に乾かすよりもちょっととろみの残ったこの状態が好きでした。

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⑤平干しする

自宅用ならやる必要はないかもしれませんが、平干しして干し柿の形を整えます。吊るしたままだと細長い形なので、干し柿を平たく押して風通しのよいところに置いておきます。

ちゃんと商品として出す方は「よしず」のような干し柿用のやつで干すみたいですが、私は食べられればいいので手元にあったコンテナを使用しました。平干ししたい方はザルとか、下に穴が空いていて平面に干せるやつならなんでもいいと思います。

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平干ししたら、上下を数時間に1回入れ替えます。そうすることで白い粉が表面にのってきて、売っている干し柿のようになりますよ。そうやってコロコロする様子から「ころ柿」という名前がついたのだとか。

もうすでに食べられる状態ではあるので、どのくらいまで乾燥させるかはお好みです。11月半ばに干して、年越しまでずっと吊るして置いたものもありますが、それでも全然平気でした。中まで完全に乾いて皮も固くなっていましたが。笑

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プロの干し柿農家さんにいただいた干し柿。やはりお手製とは違います笑

つくった干し柿は、冷凍庫に入れておけば何年ももちます。干している間にカビていないかだけこまめにチェックしつつ、自分好みの乾燥具合になったら引き上げる……難しいことは考えず、とりあえずやってみたら意外とうまくできます。

乾燥具合などは自然との対話なので、本当においしい干し柿をつくろうと思ったら大変ですけどね……売られている干し柿が高い理由もわかります。

これでおいしいものを食べます🍴 ありがとうございます!