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「一切」という言葉の使い方


「一切」という言葉、
あなたはどんな場面で使いますか?


あるセミナー会場に行く途中、不動産屋の入口に貼られた一枚の紙にふと目がいきました。そこに書かれた文字を見て「?」となったんです。


「ご相談は一切無料です!」


これまでの私の常識でいくと、「一切」で始まる文は「一切費用はかかりません!」という風に、最後が否定形で終わるはず。

でもこの文は肯定で終わっています。

念のため、「一切」という言葉を辞書で調べました。


一切とは……

1)それに関係するすべての事柄。
2)[否定表現と呼応して]関係のあるすべてについて全面的に否定する様子。



一見すると、1)の意味で使えば問題なさそうです。
でもその用例は下記の通り。


「宴会の一切の費用は当方持ち」

ちょっとネガティブな意味合いで使われています。
(あ、でも取り方によってはポジティブでもあるかも。)


普通は2)の使い方が多いのではないでしょうか。

この不動産屋が言いたいことはもちろん「相談は無料だよ、だから気軽に相談してね」ということ。


でも広告というものは、人が目にするもの。言葉や画像で人に行動を起こさせるものですよね?



普段使いなれない言葉を目にすると、どうしても「?」となってしまう。すぐに行動を起こすどころか「これはどういう意味だろう?」と考えてしまうのです。



文章も同じ。



多くの人がよく使う表現に合わせた方が、違和感なくスムーズに読んでもらうことができますね。

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