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【号外】#1 MicrosoftのRPA「Power Automate Desktop」

(🔄2021.04.23.更新)
分析屋の高橋です。

今回のnoteでは「MicrosoftのRPA(Power Automate Desktop)」について、概要についてご紹介していこうと思う。

<Power Automateとは?>

Power AutomateはMicrosoft Power Platformのサービスの1つ。
デジタルプロセスの自動化を実行するPower Automate は以前から存在し、また、2020年からPower Automate の有償プランの一部でPower Automate Desktopは利用できていた。

Microsoft Power Platformとは、Power Apps、Power Automate、Power BI でデータの収集から解析・予測までロー コーディングで実現するプラットフォームである。
Microsoft Office を使い慣れたユーザーであれば、新しい業務アプリケーションの構築を容易に行うことができるサービスとなっている。

Power Automateの前身となったサービス「Microsoft Flow」。Microsoft Flowは同サービスがサポートしているコネクタ(マイクロソフト製品を含む様々なアプリケーション)を組み合わせて、ユーザーが独自に自動化処理を構成し、タスクの自動化を実現するサービス。
豊富なコネクタが存在し、GmailやEvernoteなど馴染みのアプリケーションやSQL Serverなどのデータベースもコネクタとしてサポート。

現在、サポートされているコネクタ
https://japan.flow.microsoft.com/ja-jp/connectors/

マイクロソフトPowerPlatform

<Power Automate Desktop>

2021年のMicrosoft Igniteの発表でWindows10ユーザーはPower Automate Desktopを追加費用なしで利用可能になる。
Power Automate Desktopは、上記に説明したMicrosoft Flowの繰り返し作業の自動化を支援するRPA機能「UI Flow」を追加し、新しいブランドとして生まれ変わったRPAである。

UI flowsを用いれば、Robotic Process Automation(RPA:ロボットによるプロセスの自動化))機能が Windows および Web アプリケーションで繰り返し発生するタスクを自動化することができる。
Microsoft Power Automateを使用すると、反復的な時間のかかるタスクを自動化して、ビジネスの生産性を向上させることができる。Power Automateでは、デジタルとRPA により、組織全体で物事を達成するためのより良い方法が提供されている。

このように、ここ2年でのマイクロソフト社のRPA領域への強化はスピード感がある。その背景には以下の動きがあった。
MicrosoftはBuild2020で、WinAutomationのメーカーであるSoftomotiveを買収したことを発表。WinAutomationは、15年以上にわたって構築された数千の機能を備え、数千人の顧客によって使用されているローコードRPA製品のリーダーだった。顧客がアプリケーションに対して強力な自動化を構築するための充実したデスクトップベースのIDEを備えており、すべての Power Automate RPAユーザーはこれを無料で利用できる。
2020年リリースサイクル2では、WinAutomationの最高の機能をクラウドベースのAI Builderおよび自動フローのコネクタベースの機能と組み合わせるように製品を更新。この新しいバージョンにより、Officeアプリから数十年間更新されていない従来のターミナル アプリケーションに至るまでのすべてを自動化する方法が提供された。

さらに、Microsoft TeamsからDynamics 365 Finance and Operationsまでの他製品における自動化と承認のエクスペリエンスの強化など、クラウドで実行される自動フローに対する追加の機能強化が導入されている。
Power Automateは、PC からAzureで実行される地球規模のサービスに至るまで、エンドユーザーと開発者のどちらのニーズにも幅広く応えることができる世界初のクラウドネイティブな自動化プラットフォーム。
(一部、マイクロソフト社公式発表内容を抜粋)

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以下がアクションメニューの拡大図
当初のPADプレビュー版よりアクション数も増え、一通りの作業をRPAで作ることができるようになったように見受けられる。
ここから先はRPAによる実業務の自動化を実践しながら開発ノウハウとスキルを身に付けていきたいところ。
業務の可視化などについては、こちらのマガジン(【DXと業務効率化~RPAとBPR~】)を参照。

PAD開発画面アクション(抜粋)

<Power Automateの特徴>

マイクロソフト製品は色々と使いやすいものが多い中、Power Automateはどのような特徴を持ち、どのようなベネフィットを提供してくれるのか?

1.テンプレートを活用した自動ワークフロー作成
日本では続々とRPA製品が誕生しているが、あるようで無かったのがテンプレート機能。RPAは通常、パソコン上の作業手順を記録してプログラムを自動生成するため、ユーザーが自動ワークフローを作成する環境によってソースコードが変化する。そのため、テンプレート機能の実装が難しい。一方、Power Automateはアプリケーションやクラウドサービス間の連携に特化しているため、テンプレートがいくつか用意されておりそれを活用すると自動ワークフローを素早く効率的に作成できる。

2.直感的な操作で非エンジニアでも作成がしやすい
マイクロソフト製品のUIの特徴といえば、ExcelやPowerPointのような直感的操作によって学習コストを低減できることである。Power Automateもその例に漏れず、直感的な操作によって非エンジニアでも気軽に自動ワークフローが作成できるようになっている。

3.クラウドネイティブサービスによるコストの最適化
Power Automateはクラウドプラットフォームである「Microsoft Azure」上でサービスが提供されている。なので、必要なリソースを必要な時に合わせて利用できるため、RPAのコスト最適化を実現しやすい。また、Microsoft Azureのセキュアな環境をそのまま反映しますので、セキュリティ性も高められる。

4.サービス間連携に強く信頼性の高いワークフローが完成することができる
Power Automateで現在連携できるコネクタの数は300種類以上ある。2019年までは275種類だったものが、半年未満で60種類増えています。Dynamics 365やOffice 365などのマイクロソフト社製のクラウドサービスはもちろん、SlackやGitHubなどエンジニアに人気のサービス、FacebookやTwitterなどのSNS、BoxやSalesforceなどビジネスで一般的に利用されているサービスも連携することができる。コネクタの種類は今後も順次拡大していく予定あるとのこと。

5.プログラミング・データサイエンス知識ゼロでもAIが利用可能
マイクロソフトは2019年6月に、プログラミングやデータサイエンスなどの専門知識が無くても誰でも簡単にAIを利用できる、「AI Builder」をリリースしています。AI Builderを利用することで集計したデータを自動的に分析し、レポート出力まで行える。

6.モバイルからの操作も可能で自由度の高い自動化を実現
Power AutomateではWindows Phone、Android、iOSのモバイルアプリケーションが用意されている。モバイルデバイスからでも自動ワークフローの作成や管理、アクティビティの監視などが行えるため、場所や時間にとらわれずにPower Automateが利用できるようになる。

<さいごに>

今回は、最近話題になっているMicrosoft Power Automate Desktop(PAD)について書いてみました。
最後まで読んでいただきありがとうございます。

このように最近はMicrosoftのRPAをはじめとするローコード開発ツールが様々な企業からから発表され、ラインナップも充実してきたと思います。
これまでExcelを誰もが使えてきたようにローコード開発ツールも今後どのように浸透していくのか、その動向も個人的に気になっています。日々進化するITツールをどう正しく、使い倒していくか大事になっていくと思います。

引き続き、業務効率化に関する情報を発信していければと思います。

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