見出し画像

今週の生成AIの気になるニュース・記事(06/10~06/14)

こんにちは。分析屋の平野です。
社内チャット部屋にて紹介されたニュースや記事を紹介します。


LLMモデルなど

中国のSNS「快手(Kuaishou)」は、テキストから最大2分間の動画を生成できる動画生成モデル「可灵(Kling)」を開発し、多数のサンプル動画を掲載するデモサイトを公開しました。


株式会社サイバーエージェントは、75億パラメータの日本語VLM(大規模視覚言語モデル)を公開しました。
商用利用可能なApache-2.0ライセンスで提供されます。


Stability AI Japanは12日、画像生成AIモデル「Stable Diffusion 3 Medium」を発表しました。
テキストから画像を生成する20億パラメータ規模のモデルで、個人向けシステムや企業向けGPUでの動作します。
フォトリアリスティックな画像生成やテキスト生成の品質、プロンプト理解精度、ファインチューニングによるカスタマイズ性を特徴としています。


米Appleは、年次開発者会議「Worldwide Developers Conference 2024」(WWDC24)において、iOS 18、iPadOS 18、macOS Sequoiaに統合される独自AI「Apple Intelligence」を発表しました。
このシステムの基盤モデルについての解説です。


サービス

Googleは昨年7月に米国でリリースしたAI活用メモアプリ「NotebookLM」を日本を含む200カ国で利用可能にしたと発表しました。2月リリースの生成AIモデル「Gemini 1.5 Pro」を搭載するなど、複数の機能が追加されました。


株式会社エクサウィザーズは、生成AIを活用した占いサービス「鏡リュウジAI占星術 ポラリス」β版をリリースしました。
占星術研究家の鏡リュウジ氏の監修による占星術の知識と、生成AIを活用したチャット型のシステムを組み合わせて、ユーザーのお悩みや関心事に寄り添った占星術に基づいたアドバイスを提供するそうです。


Fastlyは、生成AIへのAPIコールをセマンティックに基づいてインテリジェントにキャッシュすることで、APIコールからの高速なレスポンスとAPIコール回数の低減によるコスト削減などを実現する「Fastly AI Accelerator」を発表しました。


AIスタートアップの米Luma Labsは動画生成AIサービス「Dream Machine」を発表しました。
動画の内容を指示するプロンプトと1枚の写真から5秒の動画を生成し、生成スピードは1コマ1秒としており、120コマ(24fpsで5秒)を2分で生成できるとしています。


Microsoftは、Snapdragon X Eliteなどの高性能NPUを搭載してAIの実行に適したPC「Copilot+ PC」向けに、
PC上で見たものや行ったことをすべて記録して後から検索できる機能「Recall」をリリースすると発表しました。
このRecall機能を、NPUを搭載していないPCで再現するオープンソースのツール「OpenRecall」が公開されています。


米Microsoftは「Copilot GPT Builder」を7月14日をもって廃止することを発表しました。
同機能は2024年3月に提供開始し、わずか数カ月での廃止となります。


リートンテクノロジーズジャパンは同社が提供中の生成AIチャットサービス「wrtn(リートン)」において、OpenAIの大規模言語モデル「GPT-4 Turbo」および「GPT-3.5」の提供を終了すると発表しました。
OpenAIの最新モデル「GPT-4o」の提供開始に伴う対応とのことです。


セールスフォース・ジャパンは対話型AIアシスタントの「Einstein Copilot」とベクトルデータベースの「Data Cloudベクトルデータベース」を日本で提供すると発表しました。
Einstein Copilotは、利用企業が持つ独自データを基に、データを要約したり利用者の質問に回答したりできる生成AIサービスで、
Data Cloudベクトルデータベースは、顧客の購入履歴などの構造化データに加え、PDFやメール、会話記録などの非構造化データを保管できるデータベースです。


研究

米テキサス州にあるアビリーンクリスチャン大学の研究者らが発表した論文によれば、コーディングが得意な学生は生成AIを活用することで効率的にタスクを処理しましたが、苦手な学生は生成AIを活用することで、逆にスキルの習得から遠ざかる結果になったとのことです。


セガサミーホールディングスは自社の製品画像を学習した画像生成AI環境を構築し、特定の商品デザインに生かす実証実験で、デザイン案の件数を、従来の100倍に増やすことができたと発表しました。


名古屋大学などの研究グループがChatGPTを用いた対話システム「ヒューマニテクスト」を開発しました。
哲学者のプラトンやアリストテレス、詩人のホメロス、歴史家のヘロドトスなど22人の著者のおよそ400作品が含まれていて、AIが質問に回答する際には、これらの原典に書かれている記述を根拠にするほか、出典も明示されるなど情報の信頼性が保たれる仕組みになっています。


ビジネス

「ファッションセンターしまむら」は、タキヒヨー株式会社とAI model株式会社との共同で、AIモデル「瑠菜(るな)」を使ったプロモーションプロジェクトを開始したと発表しました。
AIモデルを扱うAI model株式会社のホームページを見ると、モデル撮影のコストを最大70%削減できるとあり、メリットが強調されています。


調査

チェック・ポイント・ソフトウェア・テクノロジーズは400名のセキュリティ専門家を対象に、生成AIを実践においてどのように導入しているのかを理解するためのマーケット調査を行い、その調査結果を発表しました。
組織のうち97〜99%がAIを活用したツールを利用しており、包括的なセキュリティ戦略のために生成AIへと大きくシフトしているとのことです。
また、生成AIはサイバーセキュリティのスキルギャップを埋めるのに役立っており、影響を受けた組織の98%が業務効率への影響を認識しているとのことです。


活用事例

日本マイクロソフトは、Copilot for Microsoft 365について、最新情報や日本マイクロソフト社内における活用事例を紹介しました。
また、グローバル調査である「2024 Work Trend Index」の調査結果などの公表も行いました。


プロンプトなど

「NotebookLM」の始め方や使い方についての記事です。


「Copilot Pro」や「Copilot for Microsoft 365」の活用事例です。
PowerPointで「Copilot」を利用して、チャットで指示するだけで資料のたたき台の作成・要約・画像の追加を行っております。


GPT-4oを英語学習に活用している事例です。
英文を読み上げて発音に間違いがあった場合に指摘してもらう練習法と、
GPT-4oとおしゃべりを行うスピーキングの練習法が紹介されております。


ドキュメントなど

文部科学省は6月11日、日本の科学技術政策に関する施策などをまとめた資料「科学技術・イノベーション白書」の2024年版を公開しました。
生成AIの利活用や開発動向、社会的な影響などをまとめた他、それに関する政府の対応や、国内外の大学、研究機関、民間企業などの取り組みも紹介しております。


その他

Metaが推し進める「コンテンツをAIトレーニングの素材として使っていく」施策に反発する形で、アーティストが中心となって設立したプラットフォーム「Cara」のユーザー数が、直近の1週間で4万人から70万人へ、17.5倍に増えたことがわかりました。


「Adobeがユーザー生成コンテンツに自由にアクセス・活用できるよう利用規約を更新した」として、一部のクリエイターから批判の声が集まっています。
この件について、Adobeが利用規約を更新した理由や、ユーザーコンテンツへのアクセス権限を求める理由について説明するブログを更新しました。


東京都の小池百合子知事は6月13日、生成AIを活用した動画「AI YURIKO NEWS」を、自身の公式Xアカウント上で公開しました。
「AI YURIKO NEWS」は、小池氏の姿と声をそっくりに再現したAIキャラクター「AIゆりこ」がニュースキャスターとなって、小池氏の都知事就任後、現在に至るまでの都政の取り組みを伝えていくというものです。


Zapierの共同創設者を務めるマイク・ヌープ氏とGoogleのソフトウェアエンジニアであるフランソワ・ショレ氏が共同で、知性を持ったオープンソースの汎用人工知能(AGI)を開発した研究者に対して最大50万ドル(約7800万円)以上の賞金を与えるコンテスト「ARC Prize」を実施しています。


現地時間の2024年2月末、イーロン・マスク氏がAI開発企業のOpenAIを訴えました。しかし、この訴訟をマスク氏は取り下げています。


アメリカのトランプ前大統領が岸田総理大臣を批判したとする、生成AIで作られた偽動画が旧ツイッターのXなどで拡散しています。
著名人が発言する動画を自由に作ることができる生成AIのサービスを使ったとみられ、SNSで広がる動画の中には本人が話しているように見える偽動画もあり、注意が必要です。


Appleは、iPhoneなどの基本ソフトに生成AIのシステムを導入すると発表しました。
OpenAIと提携して、ChatGPTを利用できるようにすることも明らかにしました。


データ抽出サービスのスタートアップ・Reworkdの共同設立者であるアシム・シュレスタ氏が、ChatGPTが生成したコードをそのままコピーして使用したことで、多くのユーザーがサービスに加入できず1万ドル(約150万円)以上の利益を逃したことを、ブログで赤裸々に語りました。



ここまでお読みいただき、ありがとうございました!
この記事が少しでも参考になりましたら「スキ」を押していただけると幸いです!

これまでの記事はこちら!

株式会社分析屋について

弊社が作成を行いました分析レポートを、鎌倉市観光協会様HPに掲載いただきました。

ホームページはこちら。

noteでの会社紹介記事はこちら。

【データ分析で日本を豊かに】
分析屋はシステム分野・ライフサイエンス分野・マーケティング分野の知見を生かし、多種多様な分野の企業様のデータ分析のご支援をさせていただいております。 「あなたの問題解決をする」をモットーに、お客様の抱える課題にあわせた解析・分析手法を用いて、問題解決へのお手伝いをいたします!

【マーケティング】
マーケティング戦略上の目的に向けて、各種のデータ統合及び加工ならびにPDCAサイクル運用全般を支援や高度なデータ分析技術により複雑な課題解決に向けての分析サービスを提供いたします。

【システム】
アプリケーション開発やデータベース構築、WEBサイト構築、運用保守業務などお客様の問題やご要望に沿ってご支援いたします。

【ライフサイエンス】
機械学習や各種アルゴリズムなどの解析アルゴリズム開発サービスを提供いたします。過去には医療系のバイタルデータを扱った解析が主でしたが、今後はそれらで培った経験・技術を工業など他の分野の企業様の問題解決にも役立てていく方針です。

【SES】
SESサービスも行っております。