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弁護士はやめとけ?需要・将来性をデータとイラストで可視化してみた【市場分析】
どもー。
分析太郎です。
今回は弁護士の
市場分析レポートです。
仕事の将来性を把握する上で、
市場分析は必要不可欠です。
起業するにせよ転職するにせよ、
将来性を把握しておかないと
キャリア選択で誤った道を
選びかねません。
なので分析太郎が、
データとイラストを駆使して、
将来性を分析しました。
それでは、見ていきましょう。
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【第一章】弁護士の市場規模
そもそも市場規模とは?
第一章では、弁護士業界の市場規模から
確認していきましょう。
その前に、市場規模について説明します。
市場規模とは、
その市場で取引されるお金の量を表します。
取引される金額が大きいほど、
市場規模は大きくなります。
そして市場の中に、
需要(お客さん)と供給(事業者)が
存在します。
これらを釣りで例えるなら、
市場規模=釣り堀の大きさ
供給=釣り人
需要=狙っている魚
と言えます。
![](https://assets.st-note.com/img/1691917746322-rCZERSE0Ai.png?width=800)
そして、需要と供給にはバランスがあります。
イラストにするとこんな感じです。
![](https://assets.st-note.com/img/1691917747332-Ue8ZoiEjJk.png?width=800)
本レポートでは、
弁護士市場が4つのうち
どこに分類されるかを、
行政機関や業界団体のデータを
フル活用して考察していきます。
それでは、本題に話を移しましょう。
弁護士業界の市場規模は?
それでは最初に、
弁護士業界の市場規模を確認しましょう。
サービス産業動向調査(総務省)によれば、
2018年の弁護士市場規模は
1兆1,951億円でした。
グラフと表を作成しました。
![](https://assets.st-note.com/img/1691917751524-2M2fqI5vYa.png?width=800)
出典①:2013年 サービス産業動向調査(総務省)
出典②:2014年 サービス産業動向調査(総務省)
出典③:2015年 サービス産業動向調査(総務省)
出典④:2016年 サービス産業動向調査(総務省)
出典⑤:2017年 サービス産業動向調査(総務省)
出典⑥:2018年 サービス産業動向調査(総務省)
市場はほぼ横ばいで推移しているようです。
つまり、取引されるお金の量に
大きな増減はないということですね。
ちなみに、以前お調べした税理士市場と
社労士市場と比較するとこんな感じです。
グラフを作成しました。
![](https://assets.st-note.com/img/1691917746017-ulOk9gBinw.png?width=800)
出典①:2013年 サービス産業動向調査(総務省)
出典②:2014年 サービス産業動向調査(総務省)
出典③:2015年 サービス産業動向調査(総務省)
出典④:2016年 サービス産業動向調査(総務省)
出典⑤:2017年 サービス産業動向調査(総務省)
出典⑥:2018年 サービス産業動向調査(総務省)
同じ士業ですが、弁護士市場は
社労士より大きく、税理士よりも小さいです。
従業者一人あたりの年間売上高も
税理士・弁護士・社労士の順でした。
グラフを作成しました。
![](https://assets.st-note.com/img/1691917747056-72gKmbbm9W.png?width=800)
出典:2018年 サービス産業動向調査(総務省)
話を市場規模に戻しますね。
弁護士市場と同規模の市場には
下記市場が挙げられます。
市販カー用品(1兆1,173億円)
鞄・袋物(1兆2,029億円)
出版(1兆2,360億円)
国内市場の立ち位置としてはこのあたりです。
![](https://assets.st-note.com/img/1691917746093-rrMcS4kIL4.png?width=800)
出典:市場規模マップ
結構な大きさという印象です。
この市場で、需給バランスは
どうなっているのでしょうか。
![](https://assets.st-note.com/img/1691917751984-BBkihZBCs5.png?width=800)
確認していきましょう。
弁護士市場の供給は増えてるの?
それでは弁護士市場の
需給バランスを確認しましょう。
まずは供給から確認します。
日本弁護士連合会が
まとめたデータによれば、
2022年の弁護士の数は44,101人、
推移としては増加傾向にありました。
グラフを作成しました。
![](https://assets.st-note.com/img/1691917747977-jdlX210osG.png?width=800)
出典:弁護士の実勢(日本弁護士連合会)
ご覧になっておわかりのように、
2006年以降、弁護士数が急増しています。
理由は2000年代前半の司法制度改革です。
2004年にはロースクールが開講し、
2006年には新司法試験制度が
導入されました。
その影響で、弁護士数が激増したと
考えられます。
では、弁護士事務所数は
どう推移しているのでしょうか。
グラフを作成しました。
![](https://assets.st-note.com/img/1691917750104-7QR9lBux1p.png?width=800)
※事業所数も含む
※この期間以前のデータは特許事務所数と合算だったため16~21年分のみ纏めました
出典①:平成28年 経済センサス活動調査(総務省・経済産業省)
出典②:令和3年 経済センサス活動調査(総務省・経済産業省)
弁護士事務所は、
2016年から増加傾向にありました。
弁護士の数が増えているので、
納得できますね。
まとめると、
・弁護士の数は増加傾向
・弁護士事務所の数も増加傾向
つまり供給者が
増加しているということなので、
需給バランスは供給のウエイトが
重くなっているのではないでしょうか。
![](https://assets.st-note.com/img/1691917748184-aAMzevPrPZ.png?width=800)
![](https://assets.st-note.com/img/1691917750772-vrl7YTxnlF.png?width=800)
では、需要はどう
推移しているでしょうか。
確認していきましょう。
弁護士の需要は増えてるの?
それでは、
弁護士市場の需要を確認しましょう。
当然の話ですが、
弁護士の需要は様々な「事件」から生じます。
事件当事者の弁護をすることが、
弁護士の仕事だからです。
従って、下記のことが言えます。
事件数が増えている=弁護士需要増
事件数が減少している=弁護士需要減
では、推移はどうなっているのでしょうか。
グラフを作成しました。
![](https://assets.st-note.com/img/1691917750531-XpGjllKmvN.png?width=800)
出典:2022年版 裁判所データブック(最高裁判所)
あ~…。
(弁護士業にとっては)残念ながら、
新受事件数は2003年以降
減少傾向にありました。
事件の内訳は下記です。
![](https://assets.st-note.com/img/1691917753599-eg3pr4OlWM.png?width=800)
出典:2022年版 裁判所データブック(最高裁判所)
家事事件のみ増加傾向ですが、
それ以外の事件数が減少傾向でした。
特に、最もボリュームの大きい
民事・行政事件の減少率が激しいです。
グラフを作成しました。
![](https://assets.st-note.com/img/1691917747572-OEe2uGWKSZ.png?width=800)
出典:2022年版 裁判所データブック(最高裁判所)
皮肉にも、
2000年代前半の司法改革により
弁護士の数が急増したのと同時期から、
事件数が減少しているんです。
弁護士数と事件数の推移を重ねてみれば
その傾向は明らかです。
グラフを作成しました。
![](https://assets.st-note.com/img/1691917752572-TXdUIo9nLf.png?width=800)
出典①:弁護士の実勢(日本弁護士連合会)
出典②:2022年 裁判所データブック(最高裁判所)
この差が拡大するほど、
弁護士業は需要の奪い合いが拡大します。
かつては稼げる業種として
定番の位置にいた弁護士ですが、
現代ではそううまくいかなそうですね…。
まとめ
まとめると、
弁護士市場の需給バランスはこうです。
供給:弁護士数も弁護士事務所数も増加傾向↗
需要:新受事件数は2000年代以降減少傾向↘
結論を出します。
冒頭の需給バランス4分類で言えば、
ここに当てはまりつつあるのでは
ないでしょうか。
![](https://assets.st-note.com/img/1691917753299-TY0vssvcuC.png?width=800)
釣り堀(=弁護士市場)の中で、
釣り人(=弁護士)は一方的に増えているのに、
魚(=事件数)が減少しているため、
このような結果になりました。
いかがでしたでしょうか。
とはいえこれは日本全体の需給バランスであり、
当然ですが地域によって偏りが生まれます。
全然食べていけない地域もあれば、
儲かってウハウハですという地域だって
あるかもしれません。
そこで第二章からは、
都道府県別に弁護士市場のレッドあるいは
ブルーオーシャンの都道府県はどこなのかを
特定していきます。
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