空き家管理で起業はやめとけ?需要・将来性をデータで可視化してみた【市場分析】
どもー。
分析太郎です。
今回は空き家管理の
市場分析レポートです。
仕事の将来性を把握する上で、
市場分析は必要不可欠です。
起業するにせよ転職するにせよ、
将来性を把握しておかないと
キャリア選択で誤った道を
選びかねません。
なので分析太郎が、
データとイラストを駆使して、
将来性を分析しました。
それでは、見ていきましょう。
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【第一章】空き家管理の市場規模
◆空き家管理の市場規模は?
まずは空き家管理サービスの市場規模から把握しましょう。
居住世帯のない住宅のうち戸建てに分類される住宅はおよそ3,183,800戸あるようです。
(出典:平成30年住宅・土地統計調査(総務省))
そして空き家所有者のうち、空き家の利用意向について賃貸や売却・取り壊しなどせず「空き家にしておく(物置を含む)」と答えた割合は全体の30.2%でした。これが潜在需要を見込める戸数です。
(出典:令和元年 空き家所有者実態調査(国土交通省))
その空き家の管理方法として「不動産業者、建築会社、管理専門業者など」と答えた人の割合は回答者のうち1.9%でした。「所有者または所有者と同居している親族」が80.7%で最多でした。ご自身や身内で管理される割合がまだまだ多いようです。
(出典:令和元年 空き家所有者実態調査(国土交通省))
最後に、空き家管理にかかる月額費用は5,000~10,000円とされているので、
中間の7,500円とし、それの12ヶ月分なので、年間90,000円。
これを計算すると
3,183,800 × 30.2% × 1.9% × 90,000 = 1,644,177,996
つまり、空き家管理の厳密な市場規模は16億円であると考えられます。
空き家は全国に多数あるものの、その管理を代行してもらうという認識がまだまだ浸透しきっていないようです。そういう意味では、伸びしろのある市場と言えるかもしれません。
◆市場規模は今後拡大するのか?
では、空き家管理の市場は今後どう推移するのでしょうか。
私の予測としては、空き家管理の市場規模は今後も拡大すると思われます(課題もあります)。
理由はただひとつ、空き家がとにかく増えるからです。
詳しく見ていきましょう。
◆空き家の増加が止まらない?
日本の空き家戸数は、統計を取り始めた1978年から増加傾向にあります。
総務省の統計ダッシュボードの、1978~2018年までの空き家戸数データをもとにグラフを作りました。
2018年時点で、日本には848万戸の空き家があるようです。
ちなみにですが、下記都道府県をご覧ください。
鳥取県、島根県、福井県、佐賀県、徳島県、高知県、山梨県、秋田県、山形県、富山県、和歌山県、香川県、石川県、宮崎県、岩手県、大分県、青森県
これら17県の全ての住宅数を足しても821万戸です(2018年時点)。
どれだけ空き家が多いか、イメージできるかと思います。
そして、空き家は今後も増加する可能性が高いです。
指数平滑法を用いて2030年まで予測しました。
グラフを作りました。
このままの推移が続けば、
2030年には空き家1,000万戸時代が到来するかもです。
ただ、誰がどうやって管理するのか、社会的に議論が進んでいません。
管理しなくても何も問題ないなら管理サービスの需要は増えませんが、空き家は適切に管理しないと、家の倒壊や火災、害虫の繁殖、近隣の不動産価値を下げるなどのリスクを負うことになります。
これらのリスクを負いたいと願う家主は99.9%いないでしょう。
従って、空き家管理の需要は今後も拡大すると考えられます。
また、空き家増加には高齢化が背景にあります。
住宅が空き家化する理由の第一位は、入居者が亡くなることです。
持ち家所有者の年齢は高齢の方が多いです。
現在日本は高齢化しており、また残念ながら人生は有限(平均寿命 男性:81.6歳、女性:87.7歳)であることから、死亡数は増加傾向にあります。
グラフを作りました。
2022年は年間で158万人もの方が亡くなられたんですね。
増え幅をイメージすると、こんな感じです。
死亡率も増加してます。
表とグラフを作りました。
つまり、
持ち家の入居者が亡くなる
空き家の数が増える
空き家の管理が必要になる(ニーズが増える)
というサイクルが今後急速に加速すると考えられます。
従って、空き家管理サービスの市場は今後拡大すると考えたわけであります。
◆業界としての課題
とはいえ、業界としてまだまだ課題は多いようです。
戸建て空き家管理者への、管理していて感じた課題についてのアンケートでは、空き家管理サービス事業者にとっては若干不利な意見が増えたり減ったりしてました。
表を作りました。
「管理の作業が大変」と答えた割合が増えることは空き家管理サービス事業者にとっては都合のいいことですが、「管理費用の負担が重い」「住宅を利用する予定がないので管理しても無駄になる」と答えた割合が増え、「管理を頼める人や業者がいない」と答えた割合が減ることは、若干不利な状況だと言えます。
あくまで直近5年間の推移なので、これが全てというわけではありませんが、所有者意識を把握しておくことは大切でしょう。
空き家管理サービスの価値をどれだけ伝えることができるかが、重要になってきます。
◆第一章まとめ
空き家管理サービスの市場は16億円
空き家戸数が増えることから、市場の拡大が予想される
空き家管理サービスの認知度がまだまだ社会に浸透していない
【第二章】空き家管理のターゲット
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