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本日の「私の目の前を通過(笑)した本」

井上哲也『デジタル円』(日本経済新聞社 2020)

先ごろ話題となった「リブラ」絡みで、なぜ、各国の中央銀行がこぞって反対した理由を知りたくて手にしてみたが……。過日のMMT理論本同様、ふにゃふにゃのおっさんスポンジ脳には、ちっとも入ってこない。

リブラが退けられてから、本書でも取り上げられているデジタル中国元構想が発表されてるが、こちらはリブラほどには反対がない?
もし、中国が国内にある外資系企業や、中国が経済的支配を進める世界の経済的後進国に対し、デジタル元でしか決済を認めないことになったら大変だと思うのだが……。

この本には書かれていないが、リブラが退けられたのは、国が独占している法定通貨の発行「権」を、民間企業が行うことにあったのかもしれないとおっさんは思う。
中央銀行は無用となり、国も同じ命運をたどるかもしれない、という悪夢が為政者のあたまをよぎったか。
というわけで、本書の内容は、現行の国が今の法定通貨をデジタル化するというお話。

たしかに、マッチ棒に目鼻を描いたようなザッカーバーグに支配されたくはないが……。いまの「コッカ」「クニ」が最善のシステムであるという保障はなく、そこへ揺らぎをもたらすものだったかもしれない、と考えると残念。
ふた昔前の首相ならば「抵抗勢力!」と呼ぶんだろうな。

#デジタル円 #デジタル通貨 #暗号通貨 #リブラ


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