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King’sCafè ── 王さまがいっぱい2nd

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身の回りの物が王さまになったら、どのような王さまで、その国はどのような国で、人びとにはどのような暮らしが展開するのか。「その国の王さまは」ではじまる、ショートストリー68篇。
何かを期待しないで読んでいただけるとお楽しみいただけるかと。
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#王さま

王さまがいっぱい

その国の王さまは植木鉢でした。  王宮のテラスにすこしくすんだオレンジ色のお姿であらわれ、暖かいお声で「余に育てられぬものはない。どのような種でも必ず芽吹き育てて見せる」と人びとに語りかける頼もしい王さまです。  王さまの言葉に嘘はなく、サクランボを埋めればサクランボが、麦の種を埋めればスイカが、明太子を埋めれば明太子が育ちます。  おかげで王国の人びとは食べ物に恵まれ豊かな暮らしを送っていました。  あるとき、悪ガキが夏休みの宿題を王さまにやらせようと考えましたが、答えの書

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その国の王さまは

その国の王さまはバス停でした。  ふくよかなお顔ですがおからだはやせすぎなくらい細く、それでいてどっしりと安定感抜群の王さまで、王国の人びとに愛されていました。  王さまは王宮のなかでふんぞり返ることなどなく一日中外にいます。  夜は星を見上げ、昼は強い日差しに焼かれ、雪の日も嵐の日も王国の人びとの暮らしを見守っていらっしゃいました。  王さまは優しかたなので、訪れる人のために雨風や日差しを避けるこじんまりとした待合所を作り、座りここちのよい椅子、夜は心やすらぐあかりを、そう

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