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『ジョン・レノン 失われた週末』【映画レビュー】
★★★★☆
鑑賞日:5月18日
劇場: MOVIX三好
監督:イブ・ブランドスタイン
リチャード・カウフマン
スチュアート・サミュエルズ
出演: メイ・パン
ジョン・レノン
ジュリアン・レノン
ヨーコ公認の愛人、メイ・パンの視点で描かれるジョンとメイの短くも濃密な18か月間の愛の回想録
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ヨーコが作り上げた「愛と平和の伝道師たるジョン・レノン」とは
違うジョンがそこには居た。
あくまでメイ・パンからの一方向で
そのときのヨーコの心のうちはわからない。
ジョンがいなくなった今となっては
ラブストーリーの真実については知る由もないが
この時期のメイ・パンの献身的なサポートが
音楽活動の後押しとなっていたのは事実であろう。
名だたるアーティスト達とのセッション、元妻シンシアと息子ジュリアンとの再会、ポールとの和解。
これらを成し得たのはメイと居たからだ。
ヨーコとでは起こらなかった メイ・パンの功績だろう。
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別れのエピソードは切ないが、
描かれていない 凶弾に倒れるまでの5年間があり
その間にショーンが生まれているのもまた事実。
貴重な映像の数々、至極プライベートな写真、メイに贈ったジョンのイラスト等々 編集も含め 初見のものが多く楽しめた。
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死して神格化されたジョンの、そうではない生身の(だらしない)ジョンの一端を観ることができたのは嬉しかった。
実に楽しそうでありジョンにとって
とても大事で大切な18か月間であったのではないか。
現在のメイ・パンとジュリアンの関係にほっこり。
ただ1点、権利の問題であろうか 劇中のジョンの曲が中途半端で
残念であった。
ジョンが生きている時間軸が存在するとするならば…
『イエスタディ』(2019米・ダニー・ボイル監督)のラストを思い出した。
余談だが
オノ・ヨーコの作品に「忘れなさい」がある。
痛みが静かに全身を貫く。泣き叫ぶような痛みではなく、
ただこらえるしかない痛み。
なのに、タイトルは〈忘れなさい〉である。自分の痛みなど無視しろ、ということか。痛みをのりこえて次に向かって行け、ということか。
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1988年の作品(最初のバージョンは1966年)だ。
メイ・パンは1989年にプロデューサーのトニー・ヴィスコンティと結婚している。(のち2000年に離婚)
ヨーコからのメッセージ… というのは勘繰りすぎか。
(text by 電気羊は夢を見た)
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