美しい星
年末に「PERFECT DAYS」を観ました。
美しい映画でした。
主人公の平山さんの見る世界はなんと言いますかISO感度100くらいのふんわりした色合の世界で
木漏れ日溢れるperfect dayの連なりの合間に
モノクロームで描かれる平山さんの夢の世界があって
なんと言いますか平山さんの精神世界と現実世界が交わる感じというか
だいぶ観念的なんですけどそういうのが堪らなく好きなので
…って、句読点も付けずに「なんと言いますか」ばかり言っていまだに余韻に浸ってますけど。
まぁなんと言いますか、フィルムの良さも感じられる映画でした。
平山さんが、木漏れ日収集するのに使うフィルムカメラが、OLYMPUSのμで、私も同じカメラユーザーだったので、思わず「なっ!」と映画館で叫びそうになりました。
プロットが練られていて、筋があって、会話劇が秀逸で、伏線回収とか考察系みたいなストロングな物語も面白いっちゃ面白いんですけれど、
心に残るのは、
ドイツのヴィム・ベンダースであり、
アメリカのジム・ジャームッシュであり、
フィンランドのアキ・カウリスマキであり、
イランのアッバス・キアロスタミであり、
香港のウォン・カーウァイであり、
日本の小津安二郎
なのです。
この世界は美しく、愛おしいと思わせてくれます。
って、なんの話ですかね。年明けからこわいですね。
あけましておめでとうございます。
今年も、
映画を観ますし、
小説を読みますし、
珈琲を飲んで、
生きます。
oitomaです。
よろしくお願いします。
#coffee
#珈琲
#oitoma
#filmphotography
#perfectdays
2024.1.5
【追記2024.1.22】
映画を観て1ヶ月近くたつけれど、いまだに余韻に浸っている。
東京の街には30年くらい住んでいた。人混みは苦手だけれども、家々が立ち並び、商店が密集する雑多な雰囲気は嫌いじゃない。そこかしこに小さな公園があり、案外緑が多い。そこで暮らす1200万人の人々の暮らしには、1200万のストーリーがある。当たり前のことだけど。
平山さんのストーリーは、ヴィム・ヴェンダースから見たTOKYOにおける、初老のおじさんの選択的清貧生活を追ったもので、これと言って盛り上がる場面はない。
でも、この映画を見ると、東京ってちょっと面白い街だったかなって思っちゃう。
今、地方都市に移住して6年ほど経つ。東京の暮らしとは全く違う。これはこれでいい。
まぁ、人がいて、世界が存在するなら、どこでもいい。