4. ヒッチハイク完結編
悠然とホームに滑り込んでくる新幹線みたいな迫力で、それは僕たちの前に現れた。
からりと晴れた秋の始まりの日、相変わらずヒッチハイクで旅を続けていた僕とEさんは、軋む音を立てて目の前に停車した巨大な鉄の塊を前に、互いの顔を見合わせていた。タイヤだけでも30個くらいある冗談みたいな代物が、プシュー、プシューと音を立てて身震いしている。自分で停めておいて文句を言うのもなんだがちょっと怖い。貧乏旅の足にするにはあまりにオーバースペックすぎる気はしたが、何はともあれ僕たちはずーっと先