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写真にまつわるあれやこれ。

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撮影での出来事や撮影機材のお話など。写真撮影技術や精神論など。写真にまつわるあれこれ。
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#写真

”誰か”のためではなく”あなた”のために写真を撮る、その撮り方の思考。

100人に気に入ってもうらう写真より、 その1人に気に入ってもらえる写真を撮りたいです。 被写体の様子やその時の雰囲気や質感が伝わる写真を残したいと思っています。僕はそんな写真があれば欲しいんですが、でも答えは被写体によって違います。いつも手探りで答えをわかろうとしますが、写真が被写体に届いてからでないと答えがわかりません。 被写体である”あなた”のために色々考えます。 この写真は京都鉄道博物館の貸切撮影で結婚される2人の前撮りです。 旧二乗駅舎の駅長室での1カット。

Photo Finderをはじめる。

私は文教スタヂオ ・プロフォトチームに所属する北川輝一(キタガワテルカズ)と申します。弊社は学校写真・婚礼写真・スタジオ写真から始まり現在は全国の観光地で想い出創造企業としてフォトビジネスを展開しています。 簡単に自己紹介をすると、私は2001年のUSJ(ユニバーサル・スタジオ・ジャパン)開業時に文教スタヂオに入社しキャリアをスタートしました。テーマパークのフォトビジネスから様々な観光施設の写真業務委託を経験して、2009年に本社技術部婚礼チームに所属し、その後、同チーム名

料理写真を撮る思考。

料理写真を撮ります。個人的には人を撮るのが好きですが依頼があれば料理撮影もしています。 人を撮る時は被写体とのコミュニケーションを大切にしていますが、料理を撮影する時は何を大切にしているかというと素材の表情を魅せること。料理には料理人が丹精込めて作った顔があります。お客様へ提供するときにお見せする正面の姿。 料理写真の目的は宣伝にあります。お客様に見ていただき来店してもらえば成功です。その為には”美味しそう”に撮らなければなりません。 ”美味しそう”に必須になってくるの

画像補正のひとつ。HDRはちょっとだけ。

明るいところと、暗いところ。特に日中の撮影では太陽光とその影。輝度の差が大きいと人間の目では見えていても撮影すると明るいところは白く飛び、暗いところは黒く潰れてしまうことがあります。 デジタルデータは白飛びすると画像が残りません。暗いところの方が画像が残ります。なのでハイライト部分に露出を合わせてシャドーのバランスを見て撮影露出を決めます。 この写真では青空の質感を残すことを優先に撮影データを決定。編集前のデータ。 SS 1/500  f4.0  ISO320   Fu

ブライダルスナップ。撮影した後の話。

撮影した後、写真をお2人に届けるまで何をしているのか。撮影した後の話です。 撮影データをお届けするために。撮影したデータをそのままお2人へ納品することはありません。納品までに3つの行程を経ています。 ①必要なカットをセレクトする。 ブライダルの被写体はプロのモデルではありません。撮影することに緊張されたり撮られることに慣れていなません。ブライダルの撮影は2人の想い出の為の写真です。作品撮りでもありません。要は楽しい撮影体験を提供したいと考えているのでコミュニケーション優

『光量足りてる?』

しばらく前までは自然光で撮り切りたい。 そう思って撮影をしていました。 なんで自然光だけで完結しようかと振り返って見ると、 その時はまだストロボが大きく電源が必要で、環境的に使えない。 重く面倒くさい。。とてもネガティブな理由。。 結局できないから自然光を狙っていたように思います。 ある人に写真を見て頂いた時、 『人物の顔に当たる光量が不足している!これでは美しくない!』 それに対して、その写真の撮影環境ではベストな撮影だったのにな。 なんて思っちゃっていたけれど、よく

なんでもない構図のはなし。

写真は玄関にある妻が寄せ植えをした果肉植物たち。 水平垂直や3分割構図をちょっと意識して撮りましたが、 果肉植物たちが全部映っていない。 写真を知るうえで”構図”とは何?っという話によくなります。 3分割構図や対角構図に、日の丸構図などなど。 どの分野にも”基本”があり、 それはその分野の先人達が積重ね考え抜かれた基礎知識だと思います。 なのでその分野を生業にするなら基礎知識は知るべきだと思います。 構図(こうず)は、ビジュアルアートにおいて、対象とは異なり、 芸術作品

CanonからFujifilmへ。

昨年に撮影機材をCanon5D3からFujifilmXT3へ更新していました。 理由は大きく2点あります。 ①使用レンズのメーカー保守が終了したこと。 保持している初期型レンズにはⅡ型Ⅲ型と後継機があり、 古いレンズから修理できなくなります。 ②カメラが重い。 ウェディングの現場は支度から撮影に入ると、 御披露宴お開きまで5〜6時間は機材を持ちっぱなしです。 カメラ2台・ストロボ2台・レンズ4本を携帯し撮影をしているのでCanonシステムだと約7キロありました。 レンズ