【映画】「デッド・ドント・ダイ」

なんというか、とにかく不思議な映画だった。
物語は、なんてことない風に始まる。片田舎の警察署に勤めるクリフとロニーは、町を巡回しつつ、なんということのない些細なトラブルに対応している。農場主からの、ニワトリが盗まれた、みたいな。その時ニュースでは、「極地での水圧破堀砕工事」が問題となっていた。科学者は、この工事によって地球の地軸がズレ、大問題を引き起こす恐れがある、と警告していたが、企業と政府はそれを否定していた。その影響があるのか、町は夜の8時になっても明るいままだった。
そんなある日、町唯一のダイナー(軽食堂)で、はらわたを食いちぎられた死体が発見される。町は騒然となった…というほどでもなく、ロニーが「ゾンビでは?」と推測し、墓地へと向かうことに。墓地には、墓から何かが這い出たような穴があり、クリフとロニーは住民に、ゾンビに注意するよう喚起することに。そしてその夜…。
というような話です。

僕は全然知らないのだけど、この映画の監督は有名な人のようです。もし僕がその監督の過去作を何か見ていたら、この映画の見方もきっと変わっていたんじゃないか、と思います。はっきり言ってこの映画は、ちょっと意味不明だったので、「まあこういう映画作る監督だよね」みたいな事前情報があれば楽しく見れたかもしれません。

僕はどうしても、物語に対しては、「合理的な解決がなされない」ということが予め明示されない限りは、合理的な解決を求めてしまいます。ゾンビ映画にそんなもん求めるなよ、と思うかもですが、ただこの映画、冒頭の方は割とちゃんとしてて、明示こそされないものの、「合理的な解決がなされそうな雰囲気」はあるんです。森に住んでるボブとか、ラジオから聞こえてくる地軸がズレるかもってニュースとか、そういう舞台設定から、最後なんかうまくまとまるのかなー、という予感を抱かせるんですよね。で、後半、まったく意味不明っていうか、前半のちゃんとした始まり方はなんだったわけ?と言いたくなるような展開になって、ついていけなくなりました。

ちゃんと楽しみ方を知っている人は、楽しめる映画なんだと思います。ちょっと僕は、うーん…って感じでした。

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