見出し画像

新型コロナウィルス 独断と偏見まとめ

だんだんと他人事ではなくなってきた
新型コロナウィルス。

自分の中でおおよその感覚はあるものの、専門家の意見も割れ、情報が氾濫し続けているので、自分なりの捉え方を整理してみました。家族とも認知のギャップが出てきたので…なんというか、内輪向けです。

幸い、直近でわかりやすい記事が複数出てきたこともあり、独断と偏見でまとめさせていただきます。当然、所属組織と何ら関係もありませんし、あくまでも私個人の意見です。もしこちらの記事を読んで何らかのご判断をされる場合は、各自のご責任でお願いします。

1. PCR検査とは - ぶっちゃけ気休めである -

冒頭から炎上しそうな内容ですが、2020年4月のダイヤモンド社の記事が、僕の感覚をよく表現しています。2ページ目にある「感度」「特異度」という観点、特に「偽陰性」がそれです。

要するに、以下のことが言えると思います。

・PCR検査はカンペキではない。まぁまぁ誤審する。
・検査全体の3-4割は、
 「陽性なのに陰性という結果」が出る(偽陰性)
・「陰性だ、ヒャッホーイ遊びいこーぜぃ」はNG
(「2週間経っても発症しないこと」が一番の判断材料)

なので、いたずらに検査数だけを増やして、「本当は陽性なのに、陰性となってしまった人々が活発に街に出てしまう」のを避けたい。そんな狙いが、当初の政府にはあったのかなと感じています。

なお、「偽陰性」と「偽陽性」の先で「陽性的中率が非常に低くなる」という話もあるのですが、その詳細は以下のQuoraにとてもよくまとまっていたので、ここでは割愛します。

とにかく、PCR検査はそんなに精度が高くない。
陽性と言われたら、自治体の指示に従う。
陰性と言われても、疑った方が良い。つまり行動自粛。

これって、検査頼みで「陰性」を出すことに意味がないということです。結局、「行動自粛をした方が良い」という結論には変わりがありません。なので、語弊を恐れずに言えば「PCR検査は、気休め程度のもの」なんだなと、個人的には捉えています。

ただ、ここの表現が難しくて、
個人的には「三密を避けられるなら、行動は無制限」
とも考えています。こちらについては後述します。

2. 超過死亡とは - 事実として追えそうなのはこれ? -

では、PCR検査が正確ではない、という前提で。よくある感染者数等はどのように見たらいいのでしょうか。個人的には、以下の整理をしていました。

・どの国でも全国民に検査をできているわけではない
・PCR検査では、正確な感染者数を特定できない
・潜伏期間により感染をリアルタイムで追えない
・一定の信用ができそうなのは「陽性判明者の死亡数

検査数、感染者数も、参考値に過ぎないなかで、「今、新型コロナウィルスというものが、確実に日本にダメージを与えている」ことの証明をするとしたら、「毎年、どのくらいの人が亡くなっていて、今年はそれをどのくらい上回ったか」なのではないかな、と。つまり、例年の死亡者数との差分を見ると。

それを「超過死亡」というらしいです。

上記は、5/24の日経新聞の記事。集計対象期間は2~3月です。記事内容にあるとおり、この統計は整備されておらず、情報を集めて正確性を担保するまでに2カ月くらいかかっているようです。(まぁこんな事態にならないと追おうと思う数値ではないですよね)

超過死亡についてはニューヨーク市の事例を挙げているメディアが多かったので、こちらを要約します。

・今年3/11-5/2のニューヨーク市の全死亡数は3.2万人
・過去5年の同期比では+2.4万人多く亡くなっている
・約1.9万人は新型コロナの可能性が大きいが、残り0.5万人は不明

結局、曖昧なところが残るのですが、事実として発生した「死亡」者数の推移を過去統計と比較するので、推測の域は狭くなります。

日々、メディアから「今日は●人」と発表がありますが、気が滅入る情報が多く、また、既述のとおり検査数は網羅的ではなく陽性者数も不確かです。個人的には「月に1回程度、この超過死亡を追う(くらいでもういいや…)」と感じています。

3. 死亡率は高齢になるほど高くなる

では上記の死亡数の内訳はどのような状態かといいますと、以下のツイートが丁度まわってきました。こちらは、厚生労働省の発表をどこかのテレビ局が流したものの画面だと思いますが、内容は以前から言われている通りですね。

青い縦棒:20-30代の陽性者数が多い
オレンジ折れ線:死亡率は高齢になるほど高くなる

最近は、20-30代の感染増が注目されていますが、感染者が増えても死亡率の傾向に変化はないようです。高齢ほどリスクがあるという点は事実として捉えても良いのではないでしょうか。(ちなみにスレッドをみると、「不慮の事故」の統計も同じ波形であるなど、結局高齢はなんでもリスクが高くなるよね、という話もあります)

4. 無症状者からの感染が50% - マスクしてほしいのはこれが理由 -

個人的に一番関心があったのが、「いつ感染するのか」「どんなフェーズの感染力が高いのか」ということだったのですが、最近これもまたとてもよくまとまっている記事が出ました。7/23付けの感染症専門医 忽那さんの記事です。

・新型コロナは、発症前に感染性のピークがある
・下記内訳 合計50%は無症状者からの伝播である
 - 発症前の無症状者からの伝播が45%
 - 最後まで無症状な無症候性感染者からの伝播が5%
・発症から5日以降は感染力がだいぶ弱まる(ように見える)

これは個人的にはだいぶ衝撃でした。そのまま凄く乱暴に受け止めてしまうと、無症状者の50%から感染しているとなれば、無症状者、つまり、普通に生活している国民の半分を警戒しなければならなくなります。

だから、マスク着用が叫ばれているんですね。マスクは「人から自分にうつされる予防には有効かわからない」が、「自分から人にうつす予防にはなる」と以前から聞いていましたが、無症状者にマスク着用をしたいのは上記の記事が理由だったんだな、と。

なお、参考までにですが、わかりやすいTweetが流れてきたので、こちらもあわせて掲載しておきます。参考までに、とお伝えしたのが、この画像のソースが既に削除されているためです。特に、上から2段目の「マスクをしていれば30%に下げられる」は個人的にも違和感があり、受け手が感染する確率はおそらくもっと高いだろうなと感じています。

ですが、ここでお伝えしたいのは、「お互い無症状でもマスクをしましょう。そうすれば色々なリスクを低減できるはずです」なんですよね。そのインパクトとしてはわかりやすいので、こちらを引用させていただきました。

5. まとめ - 三密回避を前提とした外出を -

画像1

その他、議論されやすい数値として、実効再生産数や倍加時間など、その他もろもろあると思いますが、個人的には「自分の行動に大きな影響を与えない」のでもういいかなと考えています。情報を多く蓄えても、行動の選択肢が変わってこないのであれば、気が滅入るだけかなと。

・無症状でもうつしてしまう
・無症状の人から50%は感染している
・PCR検査は3-4割も誤審する
・マスク着用は感染を抑止する
→ 無症状であっても、陰性であっても、
 マスクは着用し、三密には気を付けよう
 (当然、手洗い徹底は大前提)

結局、自分の行動は上記に集約されるだろうな、と感じています。

さて、少しだけ触れました「じゃあ、徹底的に外出自粛なんだっけ」という点なのですが。これもまた僕個人の考え方ですが、「いや、人に会わなければ、どこ行くのもアリなのでは」という気もします。(もちろん、手すりにベタベタ触るみたいな、ウィルスを残していくような行為はNGですが)

西村大臣のこれまでの言動等、個人的に「どうかなぁ」と思うところはありますが、この「家族旅行は自粛不要」の文脈は少し理解できるな、と。

「普段一緒にいる家族が旅行先で家族で過ごし、観光地を訪れても、感染防止策をしっかり講じていれば互いに感染したり、感染させたりするリスクは極めて低い」と述べた。

常日頃から一緒にいる家族は、正直なところ「感染している場合、とっくにうつっている」可能性があります。無症状のときからベッタリいますからね。家族の中で三密回避を徹底するのは、特に小さなお子さんがいる家庭ではほぼ不可能です。

逆に言えば、「家族が長い間体調が悪くなっていない」なら無警戒になるのは仕方ないですし、その家族と自宅にいることと、その家族と一緒に自宅を離れて別の場所に移ることは、リスクは何も変化していないことになります。

例えば、誰とも会わない貸し切りの山荘のロッジに行く…などは、極めて感染リスクは低いのだろうな、と感じています。ただし、途中の買い物などで必ず誰かとは接触しますので、やはりそこは三密回避と手洗い・消毒の徹底が原則になります。

つまり、西村大臣の言う通り、家族旅行においては「感染防止策をしっかり講じていれば」行動範囲は限定されない(というか自宅にいても旅先にいてもやることは同じ)なんだろうな、と感じています。

ただ、小池都知事の要請もありますし、東京都の方々は県外移動は控えましょう。この辺の、「Go to キャンペーン」と外出自粛の兼ね合いに関しては、ちきりんさんの記事がとてもよくまとまっていたので、以下をご参照ください。

最後になりますが、多くの情報が氾濫するなか、僕なりの指針や情報収集源となったのは、手を洗う救急医Taka(でした。多くのお医者様が情報を発信していますが、色々拝見した後、「とりあえずこの人の発信を中心に参考にしよう」と感じました。良かったら、ご覧になってみてください。

以上、想像以上に長くなってしまいましたが、これまでの新型コロナウィルス情報の整理でした。あくまでも個人的な情報フィルタリングの結果ですので、その点だけは重々ご留意いただけますようお願いします。






この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?