【能登半島地震】〝共苦〟する感性必要 神戸国際支縁機構が活動
※文化時報2024年1月16日号の掲載記事です。
プロテスタント教会の牧師が中心となって活動する一般社団法人神戸国際支縁機構(代表・岩村義雄牧師)は5~7日、石川県珠洲市と輪島市を拠点に信者や地域住民らに物資の支援を行い、被災した教会などを訪問した。
同機構は、東北や熊本、ウクライナやシリアなど世界各地でボランティア活動を長年続けており、今回も岩村牧師がシリアから帰国後、すぐ被災地に駆けつけた。支援物資は主に、毛布やアルファ米、ブルーシート、暖房衣類、水。人手が足りず持ち込んだ物資の配布や設置は滞りがちとなり、苦労したという。
岩村牧師は、建物が被害を受けた日本基督教団の輪島教会も訪問。会堂は床のひび割れや壁の剝離などもあって足の踏み場がなく、新藤豪(つよし)牧師は「もう再建は難しい」と肩を落としていたという。
その後一行は、約200軒が焼失し焼け野原のようになった観光名所、朝市通りの案内を受けながら、崩れた道路や民家などを見て回り、現地の人々と会話。14日以降に再び支援に来ることを約束した。
岩村牧師は「今現地で必要となるのは傾聴ボランティアだ。物資を提供するだけで無関心にならず、日本全体で痛みや怒りを〝共苦〟する感性が求められている」と訴えた。
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