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【能登半島地震】なぜボランティアセンターは設置できないのか

※文化時報2024年1月12日号の掲載記事です。情報は記事掲載時から変化している可能性があります。

 全国社会福祉協議会の元職員で、災害支援に携わる宗教者とも交流する「オフィス園崎」(千葉県浦安市)の代表、園崎秀治氏が、能登半島地震の災害ボランティアセンター(VC)設置に協力するため、現地に入った。震度7を観測した石川県志賀町には4日に入ったものの、そこから北へ移動するのが厳しい状況。道路事情が支援の行く手を阻んでいる。

 園崎氏は2007年(平成19)年3月に輪島市などで震度6強を観測した地震でも被災地に入った。災害発生時には必要な支援を見極め、人員派遣や後方支援など関係者間の連絡・調整に当たっている。

園崎秀治氏

 園崎氏によると、今回の地震は奥能登と呼ばれる輪島市、珠洲市、能登町が壊滅的な打撃を受けた。地割れや陥没、土砂崩れが最大の問題となっており、水や食料、燃料などが届かない状況が続いている。避難所に入れず車内で生活する人もいるが、ガソリン不足で暖がとれないという。

 道路の安全が確保されておらず、通行は緊急車両が優先。比較的被害の軽微な金沢市以南へ避難する一般車両も多く、あちこちで渋滞が起きている。支援の拠点となっている七尾市から奥能登まで、片道8時間ほどかかることもあるという。

 災害VCに関しては、周辺県やボランティア団体と協力し、金沢市以北を中心に石川県内14市町ほどに設置される見通しだが、「道路復旧のめどが立っていない以上、一般ボランティアの受け入れ判断はあり得ない」という。

 宗教者に現在求められるのは、どのような支援なのか。園崎氏は「各宗派の僧侶が現地入りしているとの情報があり、現場でも何人か見かけた」とした上で、「今後は被災者の心のケアが必要になるだろうが、今は何より物資」と強調した。

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