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ペットロスの宗教施設 真宗興正派が検討開始

※文化時報2021年11月4日号の掲載記事です。

 真宗興正派は、ペットを亡くした飼い主がグリーフ(悲嘆)を抱える「ペットロス」に寄り添う方策を、宗派として検討する。浄土真宗では、ペットが往生できるかどうかという教義上の問題がある一方、グリーフケアの必要性も問われている。教団としてペットロスに正面から取り組むのは異例で、今後の議論の進展が注目される。(編集委員 泉英明、大橋学修)

 10月19~21日に興正派が開いた第149回定期宗会(香川芳月議長)で、秦直樹宗務総長が宗務執行方針演説の中で明らかにした。魅力ある教団づくりに向けた今後4年間の具体策の一つとして「ペットの喪失に寄り添う念仏との出会いにつながる宗教施設の検討」を掲げた。

演説する秦宗務総長

宗務方針演説を行う秦宗務総長

 秦宗務総長は「ペットは家族の一員として、飼い主の人生に寄り添う大切なパートナーと言っても過言ではない」と指摘。その上で「個人の大きな喪失と悲しみに寄り添いながら、お念仏との出会いにつながる宗教施設を設置し、新たな教化活動・事業活動の推進に努めたい」と表明した。

 演説を受けた総務委員会の質疑では、ペット葬に対する考え方や宗教施設の具体的な構想について問う声が上がり、

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