【能登半島地震】七尾港まつり、増上寺で再現
※文化時報2024年9月10日号の掲載記事です。写真は8月31日に総踊りを楽しむ参加者(JTB提供)
能登半島地震の影響で中止された石川県七尾市の「七尾港まつり」を再現し、復興を応援するイベントが8月30、31の両日、東京都港区の浄土宗大本山増上寺で開催された。
七尾港まつりは毎年7月に現地で実施。海と港の恵みに感謝するイベントとして、花火大会や盆踊りの「総踊り」があり、2千人を超える市民が参加する。
東京でのイベントを企画したのは旅行会社のJTB。茶谷義隆七尾市長に提案し「七尾港まつり in Tokyo実行委員会」を組織し、多くの協力を得て実現した。
31日のメインイベント「総踊り」には、茶谷市長をはじめ七尾市民など100人以上がやぐらを囲んで踊った。このほか、七尾市が舞台の人気アニメ「君は放課後インソムニア」の聖地巡りを楽しめるアプリの紹介や被災地の写真展、七尾市の特産品の展示販売なども行われた。台風10号の影響で降雨の時間帯もあったが、外国人観光客も訪れて活況を呈した。
超宗派で組織する山の寺寺院群=用語解説=の復興プロジェクトチームも出展。ろうそくや和菓子、輪島塗の食器などを販売した。同チームの一般社団法人里山創建の中山直史(ただし)代表理事は「寺院だけでなく、檀家の多くも被災した。より多くの支援が必要だ」と訴えた。
【用語解説】山の寺寺院群
天正年間に加賀藩祖前田利家が奥能登方面から小丸山城を守ることを目的に、浄土真宗を除く各宗派の寺院29カ寺を陣地として高台に移転させたのが始まり。浄土宗、曹洞宗、日蓮宗、法華宗、真言宗の16カ寺が現存している。
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