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【速報】知恩院、感染拡大後初の満堂へ 来年3月

※文化時報2020年11月25日号掲載の独自ダネです。

 浄土宗総本山知恩院(京都市東山区)が来年3月、新型コロナウイルス感染拡大を受けた緊縮態勢を取って以降、初めて参列者250人規模の法要を受け入れることが関係者への取材で分かった。間隔を空けて椅子席を設置すれば満堂になる規模。4月の御忌大会=用語解説=も同規模とする方針。

 初めて250人規模となるのは、3月6日に大阪教区が開催する檀信徒大会。内陣の両側にある脇間と外陣を参列者用のスペースに利用する。間隔を空けて椅子を設置すれば、最大で250人が参列できるという。

 大阪府全域から檀信徒が参加。45人乗りのバスに20人程度の乗車を想定し、すでにバスをチャーターした。再び自粛要請が行われる可能性もあるため、1月末に履行の可否を最終決定する。

 一方、御忌大会では僧侶らが大声で読経し、法会前には出仕する僧侶の名前を読み上げて列座する「調読」も行われる。感染予防の観点から、僧侶の座る間隔を広く取る必要がある。このため、受け入れ人数は僧侶109人、檀信徒100人、一般参拝者50人とする。

 ただ、境内にテントを設置し、法会の途中で参列者を入れ替えるなどの工夫をすれば、参列者数を増やせる可能性もある。

 知恩院は、コロナ禍を受けて、4月に予定していた国宝御影堂の落慶法要や御忌大会を大幅縮小。緊急事態宣言下で完全閉門した。開門後は、宗門行事などで受け入れ人数を徐々に増やしており、先月23日に営まれた京都教区主催の落慶慶祝法要で初めて100人を超えた。
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【用語解説】御忌大会(ぎょきだいえ=浄土宗など)
 浄土宗の宗祖法然上人の仏徳をしのんで営む忌日法要。後柏原天皇の勅命で旧暦1月に営まれるようになり、多くの参拝を得るため、1877(明治10)年からは新暦4月に勤めるようになった。

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