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【能登半島地震】能登の子の成長祈る 千団子まつり

※文化時報2024年6月4日号の掲載記事です。

 天台寺門宗総本山園城寺(三井寺、大津市)は5月18、19の両日、護法善神堂の秘仏を開帳する「千団子まつり」を開いた。子どもの成長を祈る祭礼で、能登半島地震で厳しい生活を余儀なくされる子らが健やかに成長することを祈った。

 宗祖智証大師円珍が園城寺の守護神として勧請(かんじょう)した鬼子母神の祭礼で、600年以上前から営まれる。鬼子母神の子ども千人に団子を供えることから、「千団子まつり」と呼ばれるようになった。

 開扉法要は18日、福家俊彦長吏の導師で営まれ、紙帳を外すと、唐風の衣をまとった穏やかな表情の本尊・護法善神立像(鬼子母神)が姿を現した。法要後の放生会(ほうじょうえ)では、福家長吏が子どもの名前を甲羅に墨書した亀に洒水(しゃすい)し、香に薫じた。亀を受け取った祈願者は、木製の樋(とい)を使って、亀を池に帰した。

子どもの名前を甲羅に墨書した亀に洒水する福家長吏=5月18日

 福家長吏は「能登半島地震の被災地の復興が進んでおらず、なんとかしたいという思いがある」と話した。

 開扉法要には、蓮華寺無心庵(大津市)の松本修明住職や日蓮宗僧侶3人も参拝。松本住職が、自作の詩『鬼子母神と千団子』に声楽家の大野一道さんが曲を付けたことを福家長吏に伝え、来年の「千団子まつり」で奉納することを話し合った。

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