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コロナ下で「坂東曲」 門首、報恩講を出発点に

※文化時報2020年12月5日号の掲載記事です。

 真宗大谷派は11月28日、今年の報恩講を締めくくる結願日中法要を真宗本廟(東本願寺、京都市下京区)の御影堂で営み、新型コロナウイルスの感染拡大に配慮しながら恒例の坂東曲(ばんどうぶし)を勤めた。

 坂東曲は、毎年報恩講の満座に用いる声明。諸説あるが、第3代覚如上人の頃、関東の同行が勤めたのが始まりと伝えられる。念仏と和讃を繰り返し、体を前後に動かす独特の作法で勤まる。

 今年は新型コロナウイルスの感染拡大に配慮し、外陣の僧侶の出仕を約半分の30人に抑え、ビニールの衝立を挟んでマスク姿で勤めた。参拝者は例年約6千人が訪れるが、今年は御影堂500人、阿弥陀堂200人に限定。インターネットの生配信を千人強が視聴した。

 大谷暢裕門首が就任してから初の報恩講。暢裕門首は法要前のあいさつで、2023年の宗祖親鸞聖人御誕生850年・立教開宗800年慶讃法要や、その後の宗門の興隆発展に向けた「新たな出発点」と今年の報恩講を位置付けた。また、報恩講が始まる前日の11月20日に門首継承式を執行したことを報告。7月1日の就任後初の報恩講を「誠にありがたいことであり、深い喜びを感じております」と表現した。

 慶讃法要に向けては「大谷暢顯前門の果たされた大切なお役目を引き継ぎ、世界中の人々に『南無阿弥陀仏』を届け、『四海の内みな兄弟とするなり』の同朋の輪の広がりに微力を尽くしてまいる覚悟であります」と力強く発信した。

大谷派報恩講門首横

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