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【taboo持ち寄りぶんじ寮 vol.9 アート? @ぶんじ寮 20211227 】 イベントレポ文責:Aki iwaya Aiko Hashizume

『taboo持ち寄りぶんじ寮 vol.9 :アート?』
日時:2021年12月27日 19:00-20:30

るんるん〜 あきです。

タブー持ち寄り:アート?

ゲスト参加は、づめ子(VS?collective、(ゆ))
『危機の時代を生き延びるアートプロジェクト』の別府の章の執筆でもおなじみ!

年末のぶんじ寮、畳のうえの小机を囲んで言葉を交わしました。

アートって何?
小学校の授業で美術館に行き、作品の説明書きを過不足なく書き写させられた経験。それはあまりポジティブなものではなく、鑑賞というよりも、答え合わせというような。
仕事で作品を観てきたけれど、対話型鑑賞をした時に「はじめて観ている」という実感を持った。

アートを観て、わかる/しっくりくるってどういうこと?
教科書に載ってるやつを今自分は観ているという実感。
デジタルやNFTではなく、物質として実態のあるものと対峙している実感。

アートを観て楽しい瞬間は?
意味とかわかんない感じの自由が好き。
言語化のプレッシャーから解放されて楽しめること。
わかる〜に辿り着けることが作品と私の関係とは限らないのでは。
私の持っていた常識や感覚を”覆して”欲しい。煮え湯をゴボゴボと喉に流し込まれて、消化器官が不可逆に変容してしまうような。

アートとお金や価値とは?
金銭的な価値がつくことで、客観性を社会的に担保される欲望の関係なのかな
鑑賞者、観客っていったい何だろうね?

で、アートって??
協働のツール。摩擦のツール。
伝えること。伝わること。人間を知ること。人間を知りたいという欲望のこと。

ーーー

作品を創ることと、それらが何らかの意味で存在を承認されることを巡る座標が浮き彫りになってきた。

創る私と創られた作品の間にどのような関係を想像できるか?
作品を創ったのは、排他的な価値を持ち、つまりその作品の価値を独占的に担保する「固有名の私」であるほかないのか?それを承認するのは、いったい誰か?ー専門家集団?一般大衆による人気投票?お金持ち?あるいは衣食住に事欠く人こそが作品の価値の認め手の資格を持つのか?

尺度をどこにとるのか、に依るのではあるのだろう。
個人的には、人気投票や独占的な作家名だけでは窮屈すぎる。
匿名の私や非・私が居てよいし、それはかつても今も居続けている主体の裏返された在り方だ。
アールブリュットやアウトサイダーアートが、「普通の」アートワールドがその延命のために編入・再編されて久しい。そしてその外を志向する動きもまた活発化するのだろう。

そうしていつかそれら全ての作品が並置されて一望される日の来る時、
焚き火を囲んで無言のうちに薄闇に沈む私たちの円は、
生半可で期限付きのサークルとしての私たちとは異なる位相へと、
音もなくずれ込んでいるのだろう。

私からあなたへ、あなたからあなたへ、ということはあなたたちの私たちへ、
私たちは私へと分節することなく気化することによって、ほどけるように私となっている。
主体を変容させ、人称を運搬する装置としての。
祈りと呪いを不可分にブレンドする呪術としての。

ーーー

づめこです~

はんぶんははじめまして、の人々(ヤング多し!)と持ち寄った「アート?」のはなし。
あらわされた「アート?」と対峙するわたし、の話が多め。

・すでに確立された価値/価値を更新するという価値(後者によって、アウトサイドをインサイド化することもすすむ)
・観る人によって価値が違う
・ブラジルのサッカーがストリート→クラブに移って、個性的な選手が減った
・自分より美術に詳しいと思ってた人が、小難しくなくわりと素直に、好きとか嫌いとか気持ち悪いとか見ててちょっと解放された
・誰が評価するの?客観性?
・誰が(何に)お金を払うの?
・受けてきた美術教育と現在の「アート?」体験の乖離。いまアツい美術教育ってあるのかな
・観客ってなんだ?作品にとって/作家にとって/観客にとって(本人にとって/観ている人を観るような体験のうえで)

さいきん脳の言語野スリープ気味で、意味と同時にぐるぐるなうずまきがのこる。

もっと考えてみたいと思ったのは、
・つくる主体になったときの「アート?」
・アート?とアーティスト?(あの場で仏像のように佇んでいたあの人はアーティストなのかしら?)

話おわって気づいたことに、おもに観客/ときどき協働者である私には、「アート?」の「?」がついたままが楽しいらしい。対峙する「アート?」によって、私にとってのアートとは、は変わっていく。
あなたにとっては?

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