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ネイティブライクへの道〈6〉(前回への補足)~yield/yes/youの違い~

Welcome again to "A Journey to a Native-Like Speaker of English"! I'm June, a lifelong learner of English.

昨夜投稿した、ネイティブライクへの道〈5〉に、アメリカに長ーく住んでいらっしゃって、ステキな写真を note に投稿なさっている、自称『ゆるキャリ』の、なかむらいろさんからコメントをもらいました。

内容は、/y/ の音が難しいなら、なぜ yes は誰でも通じるのに、yield はなかなか通じないのか?というもの。

そこで、私なりに考えました。My theory をご紹介します。識者の方々、ダメ出し、反対ご意見はもちろん大歓迎ですが、どうか、お手柔らかに!私もこう見えて、落ち込むときは落ち込みます(笑)!

yes と yield と you の違いを考えてみました。大学院で使った、音声学の教科書 Teaching Pronunciation を参照しながらこの文章を書きます。発音記号は、この本の流派に則って書きます。

yes = /yɛs/ で、/y/ の音は舌が上顎の真ん中辺に近づいて出す音です舌に力が入る(tense)音です。後に続く /ɛ/ は、舌が低めの位置で、リラックスして出る(lax)音です。

トマトモヤさん説によると、日本語は(アメリカ英語よりも)概して舌が低い位置で発音する言語だとか。だとすると、/y/ の音が多少不完全でも(ネイティブの音と違っていても)、/ɛ/ の音がそこそこ上手にできるので(日本語の「エ」に近いから)、yes という単語全体としてはそれほど外れない

一方、yield = /yiyld/ で、/y/ も /iy/ も、舌に力が入る音で、日本語の発音とかけ離れています。特に、/iy/ は、舌が口の中で前の方に位置して出る音です。日本語の「イー」とは全然違います(私も実際は「イー」って言っちゃいますが(笑))

you = /yuw/ で、/y/ は上の2つと同じ。/uw/ は、これも下に力が入る音で、舌の位置は口の中の後ろの方です。日本語の「ウー」とも違うわけです。(これも、私は「ウー」って言っちゃう。だから、ELSA Speak からダメ出しがくる(笑))

むかーし、私が大学生の頃に、言語学の教授が言いました。「異なる言語では、同じ音は一つも無い!

あと、全く違う角度から気づいたことは、yes を言う場面って、だいたい、相手が Yes/No question を投げかけたときですよね?と言うことは、yes または no という返事を相手が待っているわけです。だから、yes の発音が多少まずくても、通じるわけです。

今回は、あくまで前回の記事の補足なので、ここまで!

That's all for now! See you next time! Until then, keep practicing!

「ネイティブライク」という言葉について… native-like という形容詞で、「ネイティブ・スピーカーではないけれど、それに非常に近い」という意味です。
「ネイティブ・スピーカー」という概念について… 応用言語学者の中には、ネイティブ・スピーカー至上主義(native speakerism)を批判する人も少なくありません。私も、ネイティブ・スピーカー至上主義は支持しません。私がこの記事で「ネイティブライクになりたい」と言うのは、発音練習が私の趣味だからです。英語はいろんな文化的背景を持った人たちがコミュニケーションのツールとして、第2言語として使うものですから、その人たちの第1言語(母語)に影響された英語(訛りのある英語)が使われるのは当然のことです。訛りのある英語も、アメリカやイギリスのニュースキャスターが使う英語も、言語として優劣は無いと考えています。世界には、native speaker の英語教師よりも non-native speaker の英語教師の方が、はるかに数多く存在します。私もその non-native speaking teacher of English であることを誇りに思っています。
私(1970年生まれ、インターネットが登場する前に大人になった)の英語学習歴… 子供英会話教室(当時はまれ)に通ったのがきっかけで、中学生頃から自分で英語漬けの生活を始める(中学校での壮絶ないじめからの逃避願望もあった)。NHKラジオ講座、文化放送「百万人の英語」、FEN(在日米軍ラジオ放送)、アメリカ映画、アメリカの十代向け雑誌など。フツーの公立中に通いながら、中2で英検2級。高校は海外帰国生が全生徒の3分の2という私立高校(ICU高校)で、アメリカ英語の洗礼を受ける。帰国生に負けまいと英会話スクールに通う。高2で英検準1級。高3で英語の先生に帰国生と間違われて内心ガッツポーズ(笑)。大学(ICU)で英語専攻。英会話スクールにも同時に通う。大学2年で英検1級。アメリカ人の教授について卒論も英語で書く。アメリカの大学院に1年在籍、アメリカ史を専攻して挫折して帰国。高校の英語教員になり、25年。その間、TOEIC 980点、通訳ガイド(通訳案内士)、TESOL(英語教授法)修士号(Temple University Japan)を取得。NHKラジオ講座は中学生以来、時々ブランクはあるけれど、聞いている。今は、アメリカのリアリティ番組にドはまり中。Podcast も好き。

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