J eigo J ~ジューンとジェフの英語珍道中〈9〉"sunk cost fallacy"~
Welcome to "J eigo J," our silly journey of language learning!
英語オタクおばさんのジューンです。このシリーズでは、私のパートナーのアメリカ人おじさん、ジェフとのやりとりで気づいた、面白い(と私が思う)語学や異文化にまつわるエピソードをご紹介しています。
突然ですが、みなさんは、「もったいない」って思うのはどんな時でしょうか?もちろん、食事が食べきれなくて残すときや、まだ着られるけれど着ない服を思い切って断捨離するときなど…。
それだけでなく、趣味や人間関係(特に恋愛関係)に長い年月やお金をかけたけれど、結果が出なかったとき、実らなかったときなどにも「時間やお金がもったいなかったな」って、思ったりしませんか?…お子さんのいる場合は、子供の習い事なんかにも、あてはまるかもしれません(私もあてはまります(笑))。
もう1年もの間、私達がハマっているアメリカのリアリティ番組 "90 Day Fiancé" に、まさにこの「年月がもったいない」という理由で付き合いをつづけているように思えるカップルが何組も出てきます。
この番組の説明は、こちらをどうぞ。
ちなみにこの記事の見出し画像は、今ではファンの間で伝説になっているシーンを私の相方のジェフが描いたものです(笑)。
この番組に出てきた名物カップルの一組が、ジェニー(アメリカ人女性、62歳)とスミ(インド人男性、32歳)です。このカップルは、2011年から付き合い始めました。ジェニーはスミに嘘をつかれたり(Facebookで名前と顔写真を偽られた)、騙されたり(付き合っている間に、親に見合い結婚させられたのに黙っていた)しながらも、2人が「結婚する」ことを信じ続けていました。
ところが、いよいよ結婚の準備に入ると、スミの両親の激しい反対にあい、スミはあっさり結婚を諦めてしまうのです!
それで、彼はジェニーに、「結婚しなくても2人で暮らせる方法を探す」と言うのです。結婚しないでも、ジェニーがインドで暮らせるように、ビザを取得する方法を探すって!
それでも、ジェニーはスミと別れない!番組が終わった今も、ゴシップ記事によると、まだ一緒にインドにいるようです。
で、このカップルの話をジェフと2人でしていたとき、ジェフが教えてくれた言葉が、"sunk cost fallacy" です。
日本語では、sunk cost は「埋没費用」、fallacy は「誤信、誤った推論」。もともと経済学の用語だったようですが、要は、すでに使った費用が惜しいがために、途中で止められずに、失敗する可能性が高いと分かっていても計画などを続行してしまうこと…と私は解釈しました。
コンコルド効果とも言うようです。
これは、日本語で言う「もったいない」ですよね(笑)。
それにしても、「もったいない」って便利な言葉ですよね。食べ物にも、年月にも、お金にも、人間の才能にも使える。
英語で言おうとすると、ピッタリ1語で言うのは難しいですよね? I don't want to waste it. とか、文になってしまいますよね?
ちなみに、ケニア出身の環境保護活動家で、ノーベル平和賞を受賞した、ワンガリ・マータイ氏が「もったいない」という日本語を知って感動したという話を、何年も前に英語の教科書で読みました。ということは、やはり、1語でピッタリ合う単語が英語には、少なくとも日常会話レベルでは、無いってことかな、と思います。
「もったいない」にあてはまる英語があったら、sunk cost fallacy なんて、大層な言葉を使う必要が無いような気がします。少なくとも、ジェニーとスミの話では(笑)。
では、今回はこの辺で。
よろしければ、こちらものぞいてみてください。私のオタクな学習歴も、この記事の最後に載っています。
Ok, that's all for now! See you next time! Until then, keep enjoying your life IN ENGLISH!!
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