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Sigma fpのスペックダウンで世界のあらゆるレンズを使うフルサイズ機を夢想する

ついこの間、世界中のあらゆる時代のレンズ資産が活用できるフルサイズ機のことを書いてから、じわじわじわじわとまた考えていた。前の記事では、レンズマウントを指定していなかったのだが、やはりLマウントじゃないかなー?と漠然と思っていた。
あの記事を書きながら、たぶんこういったカメラを実現できるのは世界中のカメラメーカーの中でも、SIGMAぐらいしかない、という個人的な結論にたどりついた。ということで、今回の記事は株式会社シグマさんへの熱烈なラブレターになってしまいそうだ。

カメラ開発のみならず、いろんなモノの開発には汎用性がないと多くのユーザーを惹きつけない。いろんな状況、いろんな環境に対応できるように、さまざまなスペックを次から次へと「盛って」いく。そのいい例が次期主力戦闘機としてクソ高い金額でアメリカから購入するF35戦闘機である。形状がずんぐりむっくりしたデブだし、いろんな機能を入れすぎて、一機50億円以上という価格になってしまった。


それと同じことがデジタルカメラにも言えている。あちこちに出っ張りのついたでっかいボディ、高速オートフォーカス機能用のモーターやほかの機能をどっちゃり組み込んだバカ太い長いレンズ。かつての35mmカメラがライカA型として登場した時、明治ー大正ー昭和の日本の紳士は和服の袖に収まるコンパクトなカメラとして重宝したのに…。

今のデジカメ開発の方向性は「断捨離」である、と暴言を承知で私は叫びたい。不必要な機能、使わない機能の断捨離である。日夜、研究を続けておられるメーカーの技術者や営業担当、経営者の方々のご苦労を無にするつもりはないのだが、でも敢えて叫びたい。「使わない機能が多すぎるー!」と。そういった機能をトルツメして、価格を下げてくれー!と私は叫ぶ。
カメラをオリジナルの形態「カメラ・オブスキュラ=暗い箱」に戻してほしいのである。最初のカメラ・オブスキュラにはレンズはついていなかった。穴が開いていただけである。(その原理を使ったのがピンホールカメラである)

そしてシグマfp、fpLのカタログを眺めながら、私にとって不必要な機能は何だろうかと考えてみた。
目標とするのは
1.フルサイズ機
2.ミラーレス
3.Lマウントで、マウントアダプターを介して世界中のレンズか使える
4.絞り優先自動露出+マニュアル露出
というできる限りシンプルで汎用性の高いスペック。

付いていれば、とても嬉しい機能として
1.FOVEONセンサーの採用
がある。

そして不必要なのが
1.動画撮影機能
2.フォーカスや露出といったレンズとの連動機能
3.アイレベルファインダー
である。これを削除するとどれくらいのコストダウンになるのだろうか?


つまり、カメラ・オブスキュラの原点に回帰してほしいということなのである。今のデジタルカメラのボディはかつてのフィルムの機能も持っている。それゆえ、シグマの持っているFOVEONの技術が、世界中の写真関係者、カメラ関係者には非常に魅力的に映るのである。


個人的な体験なのだが、かつて私はシグマDP2を使っていた。もちろんFOVEON搭載である。その緻密な描写にすっかり魅せられ、DP2を使って作品集を作り、今も電子版で販売している。
題して「ジョルジュ・バタイユ 眼球譚頌ー20世紀で最も凶暴な官能小説から」というものである。

この写真集ではFOVEONの精密な描写による樹木のマチエールが突拍子もない眼球の登場と相まって、ダークなエロス的世界を繰り広げている。

話は脱線してしまったが、このようにスペックを断捨離したfpの価格が果たしてどうなるか、株式会社シグマのご担当者に試算していただきたいのである。
そして、販売はまず最低数のロットで予約販売を募る。100台なのか、200台か、300?500台? ネット上でこの情報が飛び交えば、日本だけではなく、世界中のオールドレンズを使いたいユーザー連中が飛びつくはずだ。M42やL39だけでなく、ニッコール、キヤノン、ミノルタSRシリーズ、ペトリ、ペンタックスM、オリンパスOM、エキザクタ、デッケル、ロボット、コンタックスなどなどなどなどのレンズがまた使えるのである。私も飛びつきたい!!!
予約が一杯になって販売金額が読めるようになったら、生産ラインを動かして製造するのである。ネットの時代は、こういった冒険ができるので、まことにありがたいことである。
かつてのニコンS-2の復刻生産の好例もありますし。
またこれは、かつてのコシナ・フォクトレンダーがベッサで実現したL39マウントの活性化と同じようなインパクトを、世界の写真界、カメラ界に与えることであろう。私もベッサは2台ほど所有して、L39レンズをとことん楽しんだ体験をしている。
まずは、コスト計算である。はたしてどれくらいの価格になるのでしょうか? 新品価格で10万円以下なら、私は絶対に飛びつきます。
株式会社シグマ様、なにとぞよろしくお願いいたしますっ!!!



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