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離島の教育にドローンがもたらす変化と可能性

はじめに

鹿児島県の奄美大島の最南端にある瀬戸内町には、加計呂麻島、請島、与路島の三つの有人離島があります。 これらの島では、船舶の運航が不安定なことから、物流や教育にさまざまな課題があります。 そこで、ドローンを活用した物資輸送の実証実験が進められています。 この記事では、その実証実験に関わる人々の想いや取り組みを紹介します。

請島の小さな学校の挑戦

請島にある池地小中学校は、小学生が3人、中学生が2人の小さな学校です。 人口減少により、学校の存続が危ぶまれています。 校長の花里弘克さんは、ドローンを活用した物資輸送の実証実験に期待を寄せています。

「ドローンがあれば、給食の食材や医療品などを安定的に運ぶことができます。 また、ドローンやAIなどのテクノロジーに触れることで、子どもたちの夢や希望を生み出すはずです。」

花里さんは、JALグループと瀬戸内町が連携して行う「ドローンプロジェクト」に積極的に参加しています。 このプロジェクトでは、ドローンを活用して、離島の課題を解決することを目指しています。 2023年12月には、給食食材、医薬品、新聞などの物資を運ぶ実証実験が行われました。 この実験では、瀬戸内町古仁屋と請島を結ぶ片道約20キロメートルの直行ルートで、約20キログラムの物資を輸送することに成功しています。

テクノロジーとの“つながり”を深めるワークショップ

花里さんは、ドローンだけでなく、AIやインターネットなどのテクノロジーにも関心を持っています。 2023年6月には、筑波大学 計算科学研究センターの北原格教授を招いて、子どもたちによるワークショップを実施しました。 このワークショップでは、子どもたちが未来のテクノロジーを自由に考えたり、ドローン飛行のデモンストレーションで操縦を体験したりと、科学技術を身近に感じられるプログラムが実施されました。

「子どもたちが生き生きと、目を輝かせながら話をする光景が心に残っています。 テクノロジーの力で地域課題を解決するという視点を皆で共有したいので、今後も定期的に開催したいと考えています」

花里さんは、テクノロジーとの“つながり”を深めることで、子どもたちの教育機会を広げることができると信じています。 通信環境が整備されれば、島外にいる世界中の人々とオンラインでつながることができます。 また、テクノロジーに対する理解や興味が高まれば、将来の職業や生き方における視野も広がります。

まとめ

離島の教育にドローンがもたらす変化と可能性について紹介しました。 ドローンは物資輸送のみならず、教育の質や多様性にも影響を与えると考えられます。 花里さんは、ドローンやテクノロジーとの“つながり”を通じて、子どもたちの未来を切り開いていきたいと語っています。 離島の教育に新たなアイデアを生み出す「ENJIN」として、花里さんの挑戦に注目していきましょう。

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