希望の郷 東村山でのダンスクラス日記 20201207

すっかり秋を超え、冬めいて、気づけば年末です。
ご無沙汰しております。長谷川 暢(ヤン)です。

11月は母体であるところのダンスカンパニーCo.山田うんが新作映像作品の政策と撮影に追われておりまして、こちらのダンスクラス日記も更新が滞ってしまい、大変失礼いたしました。

更新は出来ていませんでしたが、ダンスクラスは毎週行っていて、毎回利用者の皆様は多彩な表情を見せてくださっていましたよ。

さて、そんな中12月7日も行ってまいりました。
本日のリーダーは飯森 沙百合さん(おこめちゃん)、私はアシスタントです。
基本的に希望の郷でのダンスクラスは私と山口正太朗(喜入)がリーダーとして動いているのですが、男性の声でのクラスだけでなく、女の子がリーダーでのクラスもあったほうが色んな刺激があるので、時々おこめちゃんや山崎眞結さん(ペコ)にもリーダーをしてもらっています。

おこめちゃんにリーダーをお願いしたのは今年度からですが、経験値から言えば私よりもずっと長く、東村山でのダンスクラスに携わっています。

この日のクラスは端的に言ってしまうと、本当にいいクラスでした。
私は感動しました。

クラスは施設の利用者さん20人弱と私たち講師、そして、施設の職員さん4〜5人が参加します。もちろん基本的には講師と利用者さんでのコミュニケーションやダンスのクラスなのですが、おこめちゃんは施設の職員さんにも楽しんでもらう、一緒に踊ってもらえるように、わかりやすいモチーフ(手をパーに広げて太陽のダンス、海の曲で海藻のダンスなど)を初めに提示して、職員さんにもとっかかりやすい進行をしていきます。
そして、いい感じの職員さんがいたら「いいねー!」と職員さんにも声をかけます。もちろん利用者さんにはこれまでもやってきたことですが、職員さんの仕事に関してはなんとなく領域不可侵なイメージがあってあまりしてこなかったなと気づかされました。
しかしながらサポートしていただく職員さんのあり方というのは本当に大事です。やらせる、という立場にも立って欲しくないし、手助けやいざという時には頼りにしたい。自由に踊る、ということに対してやはりオープンであったり能動的に楽しんでいてもらえると、空間全体が満ち足りていくものでした。

さらにいつもやっているみんなで手をつないで大きな輪っかを作るダンスと、そこから隣の人の肩に手を置いて作る電車のダンス、これにちょっとした一工夫をしていて、
輪っかのダンスの時はその輪っかそのものを移動させて、いつもは輪っかに入らないでいる利用者さんも一瞬その仲間に入れたり(悪い意味ではなくいつも輪っかには入らないKくんがこの日初めて輪の一員に自分からつながるのを見ました!)、電車の時に私とおこめちゃんで作ったトンネルをくぐってもらったりそのトンネルが移動して後ろからくぐったり、捕まえてみたりと、新しい出会い方を提案してくれました。
これは多分、始めた当初だったり、いきなりの試みだったりしたらうまくいかなかったと思います。だけどこれまでのクラスで僕たちと、利用者さんや職員さんで積み上げた輪っかのダンス、電車のダンスがあったからこそ、その一つ上の楽しみ方をまた作ることが出来たのだと思いました。
もちろん私も輪っかや電車の中に色んなスパイスを加えることはありましたが、さらに新しいアイデアを盛り込んで、それを利用者さんもスムーズに受け入れていたので、輝かしい発見だったなと感じました。

最後の深呼吸も深呼吸をしよう、ではなく、あくびをしちゃおうという導入。
なるほどなるほどこれは素晴らしい。
利用者さんもみんなとても満足そうな顔をしていたし、
私自身とても満足、そして勉強になったクラスでした。

ほんのちょっと視点を変えたり、いままで疑問に思っていなかったところに着手したり、
あるいは今まであったところを信じてさらにプラスすることで世界がガラッと新鮮になるのだと思いました。
以前は施設の職員の方々とクラスについて話し合う機会も多かったと聞きます。今はご時世もありなかなかそういった時間は取れなかったりしますが、ダンスの中でもまだまだアプローチ出来たり、コミュニケーションが取れることがありそうです。

僕もまた気持ちを新たに、楽しいクラスが出来たらと思いました。

いやあ、ありがとうございました。

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