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謎のクセ感と木曜8時で登場人物が混乱する『警視庁・捜査一課長』。

水曜日・木曜日のテレ朝といえば、ルヴァン・パーティのマリコさんが活躍する『科捜研の女』や右京さんの『相棒』など事件捜査もののシリーズが多いのだが、それらと同じ系統なのに一線を画しているドラマがある。現在放送中の『警視庁・捜査一課長』だ。

ギャグなのか、真面目に事件を解決に導こうとしているのか謎な台詞、事件の謎を紐解く最終的なきっかけを主人公・大岩課長(内藤剛志さん)の妻・小春(床島佳子さん)と飼い猫・ビビがつくってくれる展開、さらにこれまた謎な塙さんの棒読み台詞。これらを最初の方こそ「なんだろう」と思いながら観ていたけれど、なぜかクセになってきて。シリーズが放送開始されるとつい観てしまう。

そんなドラマもストック切れ。リモート撮影分を追加しながら過去放送したものを再放送中だ。今クールの第4シリーズでは、大人の事情により不在だった斎藤由貴さん演じる大福こと平井真琴が復帰し、第3シリーズを盛り上げてくれた安達祐実さん演じるもなかちゃんがフェードアウト。余談だが、主演の内藤剛志さんと安達さんが並ぶと『家なき子』を思い出すのは昭和生まれの哀しい性か。

他の刑事メンバーのレギュラーといえば、先述の棒読みで(味わい深い、とも言う)お馴染みのナイツ・塙さん演じる奥野と、金田明夫さん演じる小山田だ。彼らは捜査一課長・大岩(内藤さん)の部下にあたる。

ところが、近年、金田さんは『科捜研の女』で京都府警刑事部長・藤倉を演じており、同ドラマ内で内藤剛志さんが長年演じ続けている捜査一課刑事・土門の上司。つまり、2つの事件捜査ドラマで、上下関係が完全に逆転するキャスティングなのだ。

ちなみに、『科捜研の女』で藤倉刑事部長(金田さん)の上司にあたる京都府警察本部長として登場する西田健さん(2時間ドラマでもお馴染み)も、『警視庁・捜査一課長』では交番勤務の巡査部長役で何度か出演しており、益々ややこしいことに。「絶対わざとやろ、このキャスティング」と密かに思っている。

猫好きとしては大岩課長の飼い猫・ビビの登場も見どころだし、リモート追加映像では塙さんが過去の演技を「表情筋が殉死している」とSNSで評された話が面白かったのでリモートも悪くないと思ったし、しつこいようだがクセになるドラマなので、今後も観つづけるつもりだ。

※全然お勧めしていないようだけど、わりとお勧めしているつもりです……(苦笑)。

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