西日の町
うまい。ほんとうにうまい書き手だ。
短編とはこう書くのです、と
静かに教えてくれる本。
こんな比喩がまだ残っていたのです、と
穏やかに教えてくれる本。
ほんとうに言いたいことは
見えない印字で書かれています、と
こっそり伝えてくれる本。
「情」という言葉が浮かんできた。
たくさんのものを失ってしまったからこそ
しみこんでくる情がある。
声高に何かを訴えたり
涙を誘うことはしない。
平易でこなれた言葉から
しみじみと情がしみてくる。
読んでくださってありがとうございます😊 また読んでいただければ、幸いです❣️