えらいえらい！

まあ、なにがあっても、人生は続いていきます。

あたし、41歳をむかえる夏に片頬になりました。

自分でいうのもなんだけど、えらいと思います。うん。あたし、えらい！！

だって、片頬で生きてるひと、ほかに知らないもん。ほかのひとがわからないところで、しなくていい苦労してるもん。

左右が非対称で長く生きるとね、日々の暮らしの体の動きだけでも、だんだん偏ってくるから

まっすぐ生きようと思うと、筋肉とかいろんなところが痛むのね。

そう片頬の食いしん坊は、咀嚼を重ねると、いつだってこめかみが痛むのね。

つらくって食いしばる歯が、右側しかないんだもん、そりゃあたいへんなんですよ。

出かけたら他人の視線が痛いし、「どしたの？」って質問にもなんとか答えなきゃならないし、答えた後微笑まなきゃならないし。

そういうのが続いてくたびれてくると、なんだか出かけたくなくなるんだけど、そのことのために出かけないのも、なんか業腹だし、とか、日々の行動がそういう天秤で決まるのね。

だからといって、かわいそうね、なんて同情されると、こころの奥のほうがジンジン痛むのね。

まあそこらへんが、ささやかな自尊心みたいなもんで。

そういうハンデキャップを抱えて、たとえ誰かのためになにもしてあげられなくても、ただ日々ねじれずに、ぐれもせずにまっすぐに、この世から逃げ出しもせずに、よく生きてきました、と自分で自分を褒めてあげます。

えらいえらい。

そして、ときにへこたれのわたしを
いつだってわたしと認めてくれた
友人たちにも深く深く感謝しつつ。