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分福楽雲
2023年11月2日 20:54
彼は痛む足で走り、誰もいない公園にたどり着いた。パンを咥えたままで。「ンンッ…」 開いた扉に驚いて跳んだ時に、誤って、自分で自分の足を踏み、爪で引っ掻いてしまっていたのだ。少し落ち着いてきた今、血が流れていることに、ようやく気が付いた。モフモフの言う通り、彼はケガをしていたのだった。 あいつは一体何だったんだろうと思いつつ、ベンチの下へ潜り込む。パンを下ろして、傷口を舐めた。すると。「