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いつもより多く息継ぎをしよう

まだこの世界は 
僕を飼いならしてたいみたいだ
望み通りだろう 美しくもがくよ

スパークル RADWINPS 


最近、学校に行った帰りによくこの曲を聴く。

新海監督が手掛けた作品、「君の名は」の挿入歌。

この曲を聴くと、景色が開けるような気がする。
うん、ような気がする。



たまに世界に
無防備のままなのに流されたり
心を見透かされている感覚になるときがある。

いや世界っていうより、空気になのかもしれない。

自分の意図していないことを咄嗟に口に出してしまったり、
明日はやるぞって思ってたことができなかったり。

自分だめだめだなぁって落ち込むし、
忙しなく動き続ける時間に置いてかれてるような気持ちになる。


そして、
一回悩んで悩みのタネを植えられると
重い空気に一気に押しつぶされる。


“今やってることは自分が本当にやりたいことか””自分はこんなことしたいわけじゃない”
そんなことをたまに考えて軌道修正する。


8年後に世界が終わると知っても

最近、伊坂幸太郎さんの「終末のフール」という小説を読み切った。

あらすじはこんな感じ。

限りある生を、人はどう生きるのか
「8年後に地球が滅亡する」と発表されてから5年。世界中が大混乱に陥る中で、人々はどう生きるのか? 仙台の団地に住む人々を主人公に、愛や家族、人間の本質を見つめる傑作連作集。

(解説/吉野 仁)

そう、8年後に世界が終わる。

そして、その日は世界が終わると知ってから5年が経ち、
未来にはあと3年の猶予がある。


そんな時。
何をして何を目標に、何のために生きるんだろう。


この物語では、報道が起きた後すぐに
暴動がおこる。
あちこちの自動販売機には飲み物を確保しようとする人。
お金を使わずに武力で生き延びようとする人。
当たり前が当たり前ではなくなる瞬間。


そう。最初は「生きたい」っていう貪欲な気持ちが働いて、きっと世界にみんなが歯向かう。


しかし5年が経つと、
切迫感は薄れて漠然とした不安と孤独だけが残っていく。
どう頑張っても抗えない世界に、
何をして進めばいいのか分からなくなる。

大きい声で怖いとは言えず、
決められた残り時間をそれぞれの想いで
最後の人生を全うしたいと感じる。

物語はこんな感じで、
人それぞれの最後の生き方が描かれる。


もし、私がこの状況にいたら、
何をして、何を感じて、
どんな時間を最後に過ごしたいのかな。


世界に置いてかれるとしたら。

もし自分だったらを考えると、
なんかいつも自分って恵まれてるなぁと思ってしまう。

無理やり環境に染まるのって苦手なんだよなぁって気づいてから、
自分が無理しない道を、いつも通ることにしているから最近はもっぱらストレスもない。

だから、辛いなぁとか苦しいなぁとか感じるところはあんまり踏み込みもしない。

そうなると、たぶん私は暴動には参加しない。そこには苦しさしかないから。

本でも読んでのんびりしながら、何もしないに一票です。笑



きっと私も、日常をいつも通り当たり前に過ごしたくなる。

どんな時も、何があっても、

この時が一番好き。
を、どんどん更新していけるような
そんな人間でいたい。


小説を読んで楽しいところは
自分だったらを考えることなんだよなぁ。
自分を客観視して、今を考え直せるから
小説がすき。


そっか、今のままでいいじゃん。


そう思い続けていける自分でいつもいれたら、
とっても素敵だな。


それなら、

自分の周りにいつもいてくれる人って
当たり前じゃないんだぞーって
ちゃんと分かってないと。



うんうん、
が一番私とって、好きな時間。
やっぱり大好きな人にやっぱり囲まれてる。

再認識。ちゃんと、ありがとうしにいこっと。


いつもありがとう。

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