漫才「クリスマス」
「ばりいクリスマス!」
「今治のゆるキャラを彷彿とさせる挨拶で始まりましたけども。」
「どう?今年は存分にスマクリしました?」
「きもい略称!まあうちは例年通りサンタさんが来ましたよ。」
「あれれ、サンタさんには尊敬語を使うべきでは?」
「クリスマスをスマブラみたいに略してたあなたにだけは言われたくなかったですけどね。うちは弟がいますから彼にプレゼントが届いたんですよ。」
「そっか、あなたはジュラ紀生まれの弟くんがいましたね。」
「だとしたら私が何歳なのか気になるところですが。」
「ジュラ紀くんはサンタさんから何をいただいたんですか?」
「これがね、ややしこしくて申し訳ないんですけど、恐竜のおもちゃなのよ。」
「あ、これって?もしかして?伏線回収ってやつ〜?ドキドキしてきたんですけど〜」
「違います。」
「あなたの真顔ってまじまじと見たらパレオパラドキシアみたいですね。」
「いや古代のカバみたいな動物!さっきから古代の珍獣で私たち姉弟を喩えてくるの何⁈」
「えっと、ジュラ紀くんの頼んだ恐竜のおもちゃが箱から出された状態でベランダで発見された話ですよね?」
「え、会話1ターンくらい飛ばした?」
「目立った外傷はないものの現場付近でおもちゃ箱と説明書が発見されたと。」
「事件性持たせるのもやめて?ちゃんと箱に入った状態で届きましたから。でね、今のおもちゃって凄いですね。前脚、後脚動いて咆哮まで聴けるんですよ。」
「パオーン!ワンガオーキュウキュウコケコッコーニャンジージーオハヨウ!ホーホケキョ!みたいな?」
「あ、そんな鳴き声オードブルではなかったです。でもね、やっぱり弟も朝から楽しんでいてクリスマスっていいなぁと改めて思いましたねー。あなたは?クリスマス楽しみました?」
「あー私はね、午前中いっぱい地元のダチとチャリ2ケツしてジャスコ行ってマック喰いつつゲーセンでメダルゲームして、午後は子供会のクリパ参加して21時には寝た。」
「前代未聞のスケジュール!自転車2人乗りしてる以外は親も世間的にギリ恥ずかしくないヤンキーじゃん!」
「でも子供会のビンゴが1番面白かったなぁ。景品で恐竜のおもちゃもらってね、これが凄くてさ、両脚動いて鳴き声も聴けるの」
「いやうちの弟と同じもの持ってるんかい!一旦辞めさせてもらいます。」
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