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映画「君たちはどう生きるか」みてきた

公開日にバイト休みということでみてきた!!!あらゆる映画館のあらゆる時間でやっていたので前日きめきれずに、家でたあと電車のなかでチケットとろうとしたら選択画面の座席が真っ黒でびっくりした。ジブリなめてた。めちゃめちゃ前かめちゃめちゃ端っこのどっちにするか悩んだけど前にした。

とりあえず、覚書的に。かいていく!


最後のとうがくずれるところ

あれみておもったことは「概念がくずれた」みたいなイメージだ。最近友だちにいわれたことで、文ちゃんと話してると正気に戻れる、っていうのがなんか良くて。この世は狂ってて。仲の良い友達とはなしてるときや、旅に出てる時や、ボーッとしてるときとか好きなもののことを考えてる時正気でいられる。みたいなそういう感じ。最後の方で大叔父さんがいってたけど、醜い現実にもどるのか??みたいな問い。現実は狂ってるけどいいんか?みたいなニュアンスで、あの大叔父さんが作った世界が正気なんだ、みたいな。みんな自分の世界をもっていきている。それとともに、世代や、大衆がもっている共通の価値観というかそういう世界もあって。ひとつの世界がくずれたんだな。みたいな。

みんな、現実だけじゃなくて、現実じゃないものをみている。それが「世界」になっている。あの世界はもうくずれてしまった。私の中では古い時代の価値観がもうくずれてしまったんだ。みたいなことだという解釈をした。

価値観とか児童文学

自分の思ったことか感じたことを交換し合う後輩Yちゃんとの話でよくでてくる児童文学。彼女がしきりに児童文学への愛を語ってくれる。その顔が思い浮かんでいた。この作品は児童文学の世界なんかな。みたいな。例えばリアルなことで考えるとすると、あのナツコさんが閉じ込められてる部屋とかをみたとき、出産を控えた女性が隔離されている空間にいにしえの時代の出産の雰囲気ってこれなんかな…みたいな一瞬のためらいみたいなを感じたけど。そういうのはおとぎばなしてきな存在だしなみたいにとらえるようにしていた。時空が行き来したり、不思議な空間やいきもののが「概念」にいざなってくれるみたいな。

戦時中という時代設定

冒頭に戦時中という時代設定で幕が開けた。どうしても胸が締め付けられて涙が出てくる。戦時中という時代設定は本当によくない。それだけで苦しくて涙が出てくる仕様になっている。刷り込みなのかわからないけれど時代がもう切ない。そういうシステムになっていうという意味では恋愛と同じだ。感情のスイッチが入れられてしまう装置のようなものだ。ちょうどお爺と主人公・眞人が同じような年頃だった。そう思うと余計に泣けてきた。詳しく描写されるわけではないのに。戦争があった時代、っていうだけなのに。なぜこのような感情になるのだろう。あの時代、戦争があって。お爺やおばあがいきていた時代。多分10代前半であろう眞人。お爺も同じような年頃だった。人力車、大きな家、軋む木の床の音、火事で人が死ぬ。妻をなくした夫はその妹と再婚し、子を設ける。木造の校舎。日々の暮らしがそこにある。みたいなのがもうだめですね。この感情はなんなんだろう。自分が全く知らない時代だけど、なんどもフィクションで、あるいは実話を振り返る形で、降り注いできた時代。この時代のこのかんじって、私にとってなんなのか。よくわからないけれどなけるのだ。

血縁

血を継ぐもの的な話に最近は拒否感がある。自分は子供がいないので、高校の時に好きな人は結婚して、どうせみんな子供がほしんだろ!子供がいないとのこせるものはなにもないのかな。みたいな。だけどけっきょく頭がおかしくなって姿を消し、別の世界の創造主になった大叔父さんは子供はうんでない。私も甥ならいるぞ。創造主になっても大丈夫やな…という謎の感情。嫌いだけれど悠久のロマンを語る時に必ず登場する血縁や脈々と受け継がれる血の系譜。憧れと結びついている。だけどかならずしも自ら子を宿すこともないのかもしれない。そういう複雑な感情になっている。そういう物語が好きであることと、この世に語り継がれる大切なものが全て血縁的なものに頼っているとか、それこそが至高だという価値観みたいなのは似ているけど同じものではないのかもしれない。自分の意思がだれかに繋がれる(伝わる)ことは喜ばしいことで、古い先祖がいて私がここにいる大河的な感動みたいなものとそれは、わかつことができるのかもしれない。みたいなことを考えていた。それと同時に父を思い出すなど複雑な感情。私も父の世界を知りたいだけなのだ。

なんでも自分で作る

とりあえず弓矢を自作するっていうのがよかった。米を接着剤にして羽をつけていた。必要なものが必要と思えば作ればいい。やっぱりここでもお爺を思い出す。お爺もなんでも作る人だ。私もなんか作ろう。

仲間

下の世界で、きりこさんにあったとき、好きな展開だと思った。お母さんが火事で死んでしまって新しい家に案内されてと、家族だけの世界だったところに仲間が登場するとワクワクするよね。最後のシーンでも、狂った現実世界にもどるんか?おおん?って大叔父さんにいわれて「友達をつくります!!!」って言い張るシーンあるけど私も友達はとても大事だとおもうから、そうよね、友達大事よね!って思いました。

世界を作る

この映画ほとんど前情報がないという前情報を得ていたけれど、原作を読んだのか漫画をよんだのか、「上流階級の子供に教えるために語られている」てきなことを言ってるひとをツイッターでみたのを、最後の積木がどうのとかいう時に思い出して「確かに、支配者階級の人がきをつけるべきこと的な視点なのかもしれない」みたいなことを思うなどした。ほとんどの人はあんな選択をせまられることないもんな。

ナツコさんを助けたいという感情

さいごまで、どの時点でナツコさんをあんなに助けたいと思うようになったん?というのがよくわからなかったが、それがわからなくてもこの話はいろいろ考えさせられるからいいのかもしれない、と思いながらみていた。君の名は、をみたときはいつ二人が惹かれあったかわからないからまったく感動できなかったと強く感じたけど、ジブリのいうことならわかりたいというのがはじめからインストールしてあるので、この人たちの言うことはわかりたい、って思えることは大事なのかもしれない。普通に考えてほのかな恋愛感情と、あたたかな優しさへの感謝とかそういういろんな気持ちがまざりあったようなものかな?ぐらいはイメージしてみた。なつこさんは、こういう典型的な物語の序盤ででてくる継母として固定されたキャラクターのイメージとは違って普通にいい人と感じた。余計なことを言わないし、言葉がシンプルで淡々としているけれど、赤ちゃんができてうれしい!ってものすごく素直な部分もあって、過剰すぎないいい人感。お父さんも悪人でも善人でもない感じ。それがみてて「現実」って思えた一つの構成員なのかもしれない。意地悪すぎても聖人すぎてもだめなのかもしれない。そうやって人間関係は普通に築かれていくもので、いつのまにか強い感情をもっていくこともとても普通のことで特別なことではないのかもしれない。

けしきのきれいさ

ジブリだから当たり前と言えば当たり前だけど、とにかく全ての情景が美しくて癒された。ほれぼれする絵画を何枚もみた後のような充足感だ。目の前に美しい自然が広がっている。存在感があり、空間の広がりや、調度品にセンスが溢れている、建造物のどの角度にもためいきがでるような造形美がやどっている。白くて丸くてぽよぽよしている生き物があまりにもかわいかった。光、水、音、すべての描写に癒されていた。魅力的に描かれている。水のポヨポヨとした音とか、足音の余韻とかがとても響いていて良い!となる。いいよね。輝く星空と草原、どんな写真にも物語もありふれた情景だけれど、綺麗だから仕方ない。いいよね!!岩の光ってる質感もきれいだった。

白いポヨポヨした生き物

まっくろくろすけ、コダマ、あいつらみたいな可愛すぎる生き物がおった。彼らが天高くポヨポヨと舞いあがるとき、なんだかとても感動してしまった。私が涙ぐんでいると、きりこさんも泣いていた。あれが命なんだ。いいね。

エンドロール

えっっ!!!菅田くん!となった。菅田くんが好きすぎるので、この映画の感想が「菅田くん!!!!」しか残らなかったらどうしようという恐怖に一瞬だけ襲われた。けど大丈夫でした。前情報がないという前情報を得ていため、この声は誰だ?当てたいな…声優じゃなくておそらく大物俳優だろう…みたいな邪念をふりはらうことに必死だった。キムタクは途中でなんとなくわかったけど、眞人はわからないからちょっと太くて低めの神木くんやな?という設定にしていた。ナツコさんはちょっとちがうけど天海祐希やな?という設定にしていた。青鷺は芸人の誰かという設定にしていた。なにもあたっておらず、天海祐希は木村佳乃のようだった。最後パンフレットほしいなとおもってショップにいったら、公開日にパンフレットがあるとおもうなよ、公開後のどこかで発売してあげるよ、パネルがぽつねんと置いてあり、パンフレット欲しかったのに!!という感情になった。パンフレット発売されるのたのしみだな。映画見たの久々だった気がするので、(エブエブ以来かな?)またみてみたいとおもった。エレメンツ?みたいな名前のディズニーっぽい映画をみてみたいと予告編をみておもった。

余談

予告編で思い出したけど、本編が始まる割と直前に流れた製粉会社のCMがゆるい線画の猫ちゃんが素敵なアニメーションでうごき、矢野顕子の音楽が流れるみたいなやつで、え!?これが本編???みたいなになったけど全然本篇じゃなくてCMでした。後エブエブでおもいだしたけど、扉がいっぱいあって、君の世界はこの番号だよ!っていうシーンあったけど、パラレルワールドというかマルチバースてきな世界観。きてるよね。やっぱりせかいはこうなんだ…。という感情になった。石というキーワードもなんとなく共通。Yちゃんも石の話してたし、さいきんよくあそぶ年上のともだちHさんもしきりに石っていってるし、こないだ一緒に遊んだこどもたちも石を大事にもってたし石キテるね。民泊の展示で印象的だった「ユニバース」「プルリバース」最近の自分にとっては大きなイメージというかキーワードになっている。一元的世界、複元的世界見たいな話や。





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