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【私のこれまでのキャリアの話】iモードがくれたもの

iモード25歳おめでとう!

noteではマーケかアニメのことばっかりで、ほとんど自分のことは書いてませんが、今日(2024年2月22日)はiモードが生まれてから25周年(四半世紀!!)ということで、ビジネスというシーンの私を形作ってくれたiモードとこの時期のことを少し書こうと思います。

iモードは1999年2月22日に生まれました。読んでいる人たちはまだ学生だったかもしれないし、生まれてなかった人もいるかもですね。

詳しく説明すると、iモードは1999年にサービスを開始(2021年に終了)したNTTドコモの携帯電話向けネットサービスです。実際には複数のサービスの集合体なので、「iモード」はその総称。そしてこの頃の携帯電話とはいわゆる折りたたみ式が主流、現在ではガラケーと呼ばれているものです。あの小さい画面でモバイルバンキング、天気予報、ゲーム、待ち受け、着メロなどあらゆるサービスが展開されました。一時期は4,000万人以上が利用していたサービスです。

iモード以前の私は大学卒業後、IT企業でプログラムを書いたり、ゲームを作ってる会社で働いていましたが、全然ビジネスパーソンではありませんでした。残業より合コンを重視するような極めて不真面目な会社員でした。

ただ1999年にたまたまご縁があってスカウトされたIndexという会社に入社することになり、この会社が同年開始のiモードのモバイルコンテンツサービスに注力する方針で、その仕事をするようになりました。

私のその頃のキャリアをサマると下記のようになります。

1999年 株式会社Indexにてiモード(Ezweb 、DDIポケットなど含め)のモバイルコンテンツ制作(ゲーム、待ち受け、占いなど)(2000年からマネージャー)
2001年 同社にて受託の着メロ事業を統括(部長)
2002年 同社にてオリジナルの着メロ事業を統括(部長)
2003年 同社全体のモバイルコンテンツのPRを統括(部長)
2004年 同社の企業広報を統括(部長)

今、改めて見ると、毎年違うことをしてますねw 多分この頃が私の人生で一番のハードモードで、今後もここまではないだろうなーと思っています。

どのくらい働いていたかというと、1999年から2002年くらいまでは、週に1日(もしくは2日)は会社に泊まる、帰れる日はだいたい毎晩終電、もしくは深夜タクシー。私があまりに会社に泊まるので、役員が会社に折りたたみ式のベッドを買ってくれたくらい。またこの時期あまりに私が忙しかったため、当時の婚約者にフラれてもいますw

今日はこのような生活から私が得たものは何かという話で、詳細は下記

  1. 事業に対する深い理解:同じ事業に対して3年くらいこんな生活を送ると、該当事業のことはなんでもわかるようになります。またこの頃は同業他社も同じような状態で、業界全体が突き詰めて突き詰めてヒットする企画を考えると、何故か同時期に同じようなコンテンツが林立することになってました。当時、ドコモの担当の方がよく「部内会議で同じ時期に同じようなコンテンツが。。」とおっしゃっていたのがなつかしいです。あと自社に日々持ち込まれる筋が悪い企画を見ただけでNG出すことが出来るようになります。何がヒットするのかがだんだん肌感でわかってくるんでしょうね。これはiモードだけじゃなく、他の事業でも同じだろうと思います。

  2. 自分のビジネススキルのスピーディな向上:毎日毎日自分のスキルの130%のことをやってると、スキルってあっという間にあがるんですよね。日々、自分の作る企画書が、プレゼンが、営業スキルが、マネジメントがソフィスティケートされていくことを自分でも実感出来ます。よくマンガとかで、スポーツで急にスキルが上がると、他の人たちの動きがゆっくりに見えるような表現がありますが、同じようなことがビジネスでも起こります。

  3. 成功の方程式の理解:iモードビジネスというのは、自分たちが「これが流行る!」と思ったものに関してプランをたてて、企画書を書き、権利者と調整、ドコモに持って行って承認をもらって、開発をして、ローンチまでたどり着き、その後運用フェーズに入ります。このように自分たちのコンテンツを見る目や世の流行をどう取り入れるかが成否を分けるので、大当たりも大ハズレもありました。ただそんな玉石混交の中、自分がプロデュースしたものをヒットさせられるか否かにはいろんなファクターがからみます。コンテンツのクオリティや他のサービスとの差別化はもちろん、他社の動き、業界の最新情報をどう取るか、マーケティング戦略、技術の進歩などなど。そんな中、小さい規模の成功(失敗も)を何回も何回も繰り返すことで、成功する企画の匂いとか、こういう条件がそろうのが重要みたいなことに勘所がはたらくようになります。

  4. 尊敬する人々や大切な友達:私はこのビジネスを通じて、自分が尊敬出来る素晴らしい人たちに沢山お会いしました。また数々のご機嫌な人たちと関係を作ってきました。当初は小さな業界だったので、他社の有名プレイヤーもみんな仕事を離れれば友達で、それこそ同じタイミングで同じような企画を思いついたりしていたので、一番話が合う人たちだったと思います。やはり同じときに同じような楽しくも大変な思いをした人たちというのはいつまでも戦友のようなものなんでしょうね。今も仲がいい人たちが沢山いて、彼らとの関係は私の大切な宝物です。そういうのって幸せなことですよね。

こんなことを私はiモードビジネスに集中していた数年間で経験しました。

前述したように、現在では考えられないブラックな状況でもありました。当然、今の人たちには絶対そんな環境で働いてほしくないです。

ただ私自身は寝食を忘れるほどに仕事が楽しい数年間が人生の中にあったことを幸せに思っていますし、そんなシチュエーションでなければ、得られなかったことが沢山あったなと思い返しています。

このエントリーを書きながら、改めて自分のキャリアにとってiモードビジネスがいかに重要だったかを感じています。

さ、今晩はiモード25周年記念パーティです。用意して出かけないと!久しぶりの人も多いので楽しみ♪

ではまた。

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