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台湾の世界一の半導体メーカーを中国が狙う理由を藤井厳喜氏が語る

藤井厳喜氏の『ワールド・フォーキャスト』の「【驚愕】中国が世界一の半導体メーカーTSMC喉から手が出るほど必要とする理由(2022.7.3)」より
世界一の半導体メーカーTSMC(台湾)を中国が狙っている理由を知る


台湾TSMCというのが世界一の半導体メーカーですけれども、チャイナの有名なエコノミストで陳文玲さんという方がいらっしゃいます。中国国際経済交流センターのチーフエコノミストということなんですが、中国国際経済交流センターというのは、チャイナの国務院ですね、「国民系」のシンクタンクであります。「政府のお墨付き」のシンクタンクということなんですね。

この「TSMCを略奪せよ」ということ(を言っている)んですね、このチーフエコノミストの陳文玲さんが発言したということで、まあ女性の方なんですね、おばさまなんですけどね。で、エコノミストですからね、大人しい方なのかな、と思ったらとんでもない。
話がちょっと遡るんですけど、5月の30日に中国人民大学で開かれた米中フォーラムという催し物で、概要を次のような話をしたっていうんです。

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台湾とTSMCへの侵略・略奪発言 ①

陳文玲5月30日、中国人民大学で開かれた米中フォーラムにおいて、概要、次のように述べた。
「我々はこれからアメリカと対抗してゆかなければならない」「その為に台湾を取り戻さなければならない」「我々はTSMCを奪い取らなければならない」(中略)陳文玲の発言の要旨は「チャイナが世界の産業覇権を握るためには、TSMCを奪いとらなければならない。そのTSMCを奪い取る為には台湾を侵略して、自国に併合しなければならない。そのようにしてアメリカとの覇権競争に勝つことが出来る」というものである。

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これはですね、発想の順番から言いますとね、「チャイナはアメリカにとって変わって世界の覇権をにぎらなければならない」とこう思っているわけですね。世界の経済覇権を握るためには、特に「ハイテク産業の」覇権を握らなければならない、そしてこの「ハイテク産業の覇権を握るためには、TSMCがどうしても必要だ」「TSMCを奪い取らなければならない」「TSMCを奪い取るために台湾を侵略して、台湾を併合しなければなならない」「台湾を占領しなければならない」という、こういう発想なんですね。

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台湾とTSMCへの侵略・略奪発言 ②

彼女はそれに対して時間制限を設けている。台湾のTSMCは、アメリカのアリゾナ州に工場を建設中であり、これが、2024年に操業を開始する。そうなってしまえば、TSMCの主流工場がアメリカに移ることになるので、TSMCを奪い取ることはできなくなる。つまり2024年までに、台湾を侵攻し、TSMCを奪い取れと陳文玲は檄を飛ばしているのである。それは同時に、台湾との平和統一路線はなくなったことを意味する。)

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だからTSMCのような企業を自ら作ることができないと、こういった優れた企業を。「だったら強盗をやってぶん取ってやる」「略奪する」と、‥すごい発言ですよね?
で、この陳文玲おばちゃんによるとですね、これは2024年までにやらなければいけないんだ、と。
2024年にはこのTSMCが、このアメリカで作っている工場が稼働してしまう、と、最先端工場ですね。
そうすると、TSMCはアメリカの会社になってしまうから、さすがにアメリカの最先端工場の設備を乗っ取ることはできない、(まだ)台湾にあるうちに最先端の工場設備がアメリカで完成する前にTSMCを乗っ取るべきだ、2024年までに台湾を侵略して占領せよ、と言ってるわけですね。

もう台湾との「平和統一路線」なんてものは言ってられない、と(いうことですね)。
それからかつて習近平が言ってたですね、「チャイナの統一」「祖国の統一」「偉大な中華帝国の復興」とか、そんな話じゃないんですね。とにかく「世界の覇権を握る」「アメリカを打ち負かす」「そのためにはハイテクの産業が必要だ」「そのためにはTSMCが必要だ」「だったら台湾を乗っ取れ、侵略しろ」と、そういうですね、えらい恐ろしい、即物的な強盗みたいな発言をしている、と。

それから私は、これは陳文玲おばちゃんは言ってないですけれども、2024年というタイムリミットはもう一つの意味がある、と(思います)。
2024年の11月にはトランプが再選される可能性が高いと思います。まあトランプさんが、何らかの理由で、健康問題とかですね、大統領選に出ないということであればですね、それでも共和党系の対チャイナ「鷹派」の草の根保守の候補がこの2024年11月の大統領選挙で勝つ可能性が非常に高いと私は思います。
そうなってしまうと、もうチャイナはアメリカが怖くて乗っ取りができない、台湾侵略が怖くてできない、と思います。
今の軟弱な、優柔不断な、戦略的発想のできないだいぶボケをかましているバイデンが大統領のうちに台湾を乗っ取っちゃえと、台湾を侵略せよ、と、台湾を占領せよ、というのがこの陳文玲おばちゃんが言ったことのようですね。
 
残りは動画で確認してね♪


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