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2023.8.25 日本の食料自給率が「マイナス」なわけ 三橋貴明氏 

驚愕の真実! 我々の経済システムは弥生文明から変わっていない?!【三橋TV 第747回】 2023.08.25  

https://youtu.be/ZdcOzFnFDto?

0:56~


日本の「食料自給率」、「内容」をじっくり見ると、実は「マイナス」だった?


三橋氏
「三橋経済塾」ですが、第8回は先月の19日に、あ、今月ですね、19日に室伏謙一先生をお招きして開催されました。次回、来月は9月16日に篠原誠先生をお招きしてお話を伺いたいと思いますのでぜひご入塾いただければと思います。

なんか「篠原誠」先生、やっぱ「画期的だなぁ」と思ったのは、まぁその通りなんだけどね、
「食料自給率」って今「38%」ぐらい、「37%」ぐらい、「カロリーベース」ってことになってるけど、

高家氏
はい。

三橋氏
まず「鈴木信宏」先生が「ちょっと待て」と、「野菜の種は、ほとんど輸入だぞ」と、いうことをおっしゃって、
あと「鶏の雛」も、これもう「100%に近い輸入だぞ」と。
だから実際に、そういうことを換算すると「もっと低い」ってことを、鈴木信宏先生がおっしゃって、それは「その通りだな」と思ったんだけど、
「そうじゃないよね」って「それだけじゃないよね」と。

高家氏
うん。

三橋氏
要は「トラクター」を動かす際には、「鉱物性燃料」を消費してるよね、「運ぶのも」そうですよね。
そもそも外国から日本に持ってくる際に、「タンカー」に積んで運んでくるから、そこでも「鉱物性燃料」を消費してるから、その「エネルギーの部分」を入れると「マイナスだろう」と。 

高家氏
ほぅ、マイナスですか?

三橋氏
「自給率」マイナス。

高家氏
マイナス?

三橋氏
マイナス。
ということを初めておっしゃって「その通り」だと思うんですけどもね、目が開かれましたね。

高家氏
う〜ん。

化学肥料を作る「エネルギー(鉱物性燃料)」も「海外依存」


三橋氏
あとあれですよ、その「化学肥料」作る際だって、あれも「鉱物性燃料」を燃やすからね。 
だから「エネルギーがなかったら、もう肥料を作れない」と。

高家氏
うん。

三橋氏
あとあれですよね、「リン」とか、「カリ」とか、ですね、そういうものも実際「外国」から「輸入」だから、実際それが「入ってこなくなっちゃって」大変なことになってるんで、
「実際」の「日本の食料自給率」っていうのは、ほんと「壊滅的状況になってんだな」と思いますね。

高家氏
いつからそうなってるんですか?

三橋氏
「戦後」ですね。
「60年代」ぐらいから下落が始まって、どんどんどんどん「海外依存」、あるいは「海外のエネルギー依存」になってった」わけですよね。

高家氏
それはどうしてなんですか?

三橋氏
「生産性が高いから」です。 あるいは「安いから」です。

高家氏
「足りてなかったから」とかじゃなくて、「安い」のを求めていって(海外依存になった)・・・? 

三橋氏
「安いから」です。

農林水産省 「安いから、海外に依存しましょう」


だって「農林水産省」、堂々と書いてるもん。
種は、何で野菜のね、「野菜の種、なんで外国依存なんですか?」という質問に対して「安いからです」って。

高家氏
あぁっ。「大丈夫か」って感じですよね。

三橋氏
「ダメ」でしょ? どう考えても「ダメ」でしょ?
だって、「日本国内で作れないことはない」んだけど「コスト高くなってしまうので」と(農林水産省)説明してますからね。つまり「金、金」ですよ。
そんなことやってった結果、「鶏の雛」も、どうせそうでしょ? 
「こういうことに、なっちゃったんですよ〜」ということですよね。

高家氏
う〜ん。

三橋氏
だから結局「価格の問題」だから、今の「鉱物性燃料の価格上昇」とか、
あるいは「食糧価格」、「穀物」だね、「穀物の価格上昇」っていうのは、「国内生産に回帰するチャンス」ではありますけどね、まあちょっと「エネルギー」は難しいけどね。
せめてね、「穀物」とか「配合飼料」については「国産100% を目指す」というぐらいの「政策」掲げていいと思いますけどね。

高家氏
どうやってやっていくんですか? 

三橋氏
ん?まだですね、「関税」がちょっとまだ「難しい」んですよ、「WTO」で「かけられない」ってことになってるから。
だから「農家個別保証」でしょうね。

高家氏
ほぅ。

農家の「個別保証」を、「日本だけ」やってない?


三橋氏
「とにかく、耕作地は全部、耕作してください」と。 で、「所得保障しますから」と。

だってこれ「ヨーロッパ」とか「アメリカ」、全然やってますからね。
それで「農家さん、どんどんどんどん生産して」、「余ったら俺(政府)もらうから」と、「政府」が。
で、「貧困層に配る」とか。 
で、これやると「アメリカ」に睨まれるけど、「外国にえんじょ?で出した」とか、「俺の市場を荒らすんかい」(By アメリカ)って言われるけど、

高家氏
確かに。

三橋氏
これぐらいじゃ済まないからね、「フェース?」の問題。 
最悪、もう「破棄しちゃえ」。農家から、これ言うと嫌われちゃうんだけど、「破棄しちゃえ」と、「そっちのがマシだ」と。

高家氏
う〜ん。「食料安全保障」ってことを考えると?

三橋氏
「食料安全保障」ってことを考えると。
でも、それだけじゃダメ。

「エネルギーの未来投資(技術開発)」も、戦後はできなかった


やっぱ「エネルギー」もちゃんと「受給」しないとダメだから、となると「技術」ですよね。 
「技術発展」「技術開発」して「エネルギー自給率を上げていく」ってことやらなくちゃいけない。

高家氏
はい。

三橋氏
今、いの一番に「やんなくちゃいけないこと」は、もちろん「原発再稼働」ですけど。
そういうことやんないとダメなんですよ。だから結構「問題」は「はっきりしてる」と思う、「日本」って。

高家氏
うん。

三橋氏
で、そういうこと話してると、そもそもさっき「食料自給率下がったの、いつから?」って言われましたけど、まあ「戦後」ですよね。 

高家氏
はい。

三橋氏
「大東亜戦争」負けた後に、「60年代」ぐらいから「アメリカの圧力」で「市場」を「開けてった」わけなんだけど、なんか結構辛いじゃないですか。

「日本」は、一度だけ「経済システムの転換」をした


でも、こんな状況でも「この経済システム」って、昔からそうですからね。

高家氏
昔?

三橋氏
昔って「どのぐらい昔なのか」って、「日本」は「一度」だけ「文明の大転換」ってことをやったことある。「我々の先祖」が。

高家氏
「文明」の?

三橋氏
「文明の大転換」ですね、「完全」な「大転換」。

高家氏
「大転換」?

三橋氏
簡単に行きません、「革命」やってるわけじゃないんで、「1000年」ぐらいかけて「転換」した。

高家氏
「1000年」もですか。

三橋氏
「1000年」ぐらいかかりました。それは何でしょう?と。

高家氏
何の文明なんですか?

三橋氏
「経済システム」だね、一番わかりやすいのは。

高家氏
「経済システム」? そんな昔からの「経済システム」ですか?

三橋氏
そうなんです。

3000年前に転換した(経済システム)1000年をかけて「狩猟採集文明」 から「農耕文明」へ


実は「縄文文明」から「弥生文明」への「転換」です。

高家氏
はぁ〜、「1000年」?

三橋氏
えっ、今から何年前か? 「3000年前」です。

高家氏
「3000年前」 ? で、(そこから、転換するのに)「1000年」かかったんですか?

三橋氏
かかった、かかった。
今から1000年前って「平安時代末期」とかだからね、どのくらい古いか分かりますよね。
そのぐらい長い時間かけて「転換」しちゃった。 

高家氏
どんな文明からどんな文明(に転換した)?

三橋氏
「狩猟採集文明」 から「農耕文明」です。 これは「決定的」な「文明の転換」なんです。

高家氏
はい。

三橋氏
だから簡単にはいかなかったですよ、「何百年もかけて」やったわけなんだけど、これ、どういうことか?
何気に「我々の経済システム」って、その「基盤」の、「基本」がですね、「弥生時代から変わってない」んだよ。

高家氏
どんなところが(変わってないん)ですか? 

「弥生(農耕)時代 〜 今 」の「経済システム」は、「投資」が必要


三橋氏
「投資」が必要ってことですよ。 

高家氏
う〜ん。

三橋氏
「水田稲作をやりましょう」、じゃあ「灌漑設備」、「畝(うね)」作って、それで「水路」を作って、「貯水池」作ってって、

高家氏
「投資」ですね。

三橋氏
これ全部「投資」です。

「投資」って何かというと、これ「お金の話」にしたら「わけわかんなくなっちゃう」んだけど、
「将来の生産量を増やす」ために、いわゆる「生産性向上」だね、「生産性向上のために、今リソースを」、「お金」含めた「リソース」を「供給する」んですよ。

「投資」とは「金」ではない


ちなみにあれですからね、我々って今の投資家、今の投資って、「金を使えばいいじゃん」って言うんだけど、「金」を使って「工場を建設しましょう」。
「工場」の「建設現場」で、現場の「人」は「働く」わけですよ、「工場建設のため」に。

高家氏
はい。

三橋氏
やってること「水田建設」と同じですよ。「金が、媒介するかどうか」だけです、「違い」は。

ということで、「水田稲作」の「3000年」ぐらい前、最初は、今のところ「菜畑」ですけど「菜畑遺跡」から始まったわけだけど、
その「投資に依存するようになって、生きてきた」っていうのが、これが今。

だから「今の経済システム」だって「投資しないと、生産性上がらない」でしょ?

高家氏
そうですよね。

三橋氏
そのためには「金を使う」じゃなくて、「誰かが働いてる」んです、絶対。同じでしょ、ほら。

高家氏
同じですね。

「投資」のリスクは2つ


三橋氏
で、「投資をする」とね、色んな「リスク」が出てくるんですよ。

高家氏
例えば?

三橋氏
まずね、「投資」して、もう「見事な水田を作りました」と。これ「財産」ですよ、私の。
まぁ、実際は「共同体」が(水田を)持ってたと思うんだけどね、まぁ「誰か」の「財産」っていう認識になるじゃないですか。
すると「守らなくちゃいけない」ですね、「守らなくちゃいけない」。

高家氏
ふぅ〜ん。

三橋氏
「何から?」と。主に「2つ」の「敵」があるわけですよ。1つは「自然災害」です。 

① 自然災害


だから板付、福岡の「板付遺跡」とか見ると、何回も何回も破壊されてんの、「洪水」によって。
で、「また作る」わけですよ。

高家氏
はい。

三橋氏
この投資、頑張って「投資」してですよ、あれですから。「縄文文明」って、そのいわゆる「半栽培」ね、「栗の木を育てよう」ぐらいやってたけど、基本的に「森」じゃないですか。

高家氏
はい。

三橋氏
(農業をやるには)それを「開墾」をしてですよ、木を伐採して、全部どけて、それ平らに、「真っ平」にしないとダメですよね。
そこに「水田」ってのを作って、それで(洪水で)「流されちゃいました〜」って、この「ショック」たるや、凄まじいと思いますよ。

高家氏
確かに。

三橋氏
今もそうですよね。

高家氏
はい。

三橋氏
今も我々が「投資」して、その「生産資産」として「財産(水田等)持ってます」と。
これが「災害で、壊された」時はですね、「落ち込む」どころじゃないですよ、落ち込むどころじゃない。
もう多分「自殺」を考えますよね、規模によってはね、規模によっては。
「今までの苦労、全部無駄だったんだ」ってなるから。

高家氏
う〜ん。

② 人間


三橋氏
2つ目の敵、「人間」。
これ、「水田稲作」だけじゃないんですけども、「縄文文明」、あるいは大陸だと「新石器時代」って言いますけど、
その「狩猟採集文明」って、「人口が増えない」んです、「人口が増えない」。

高家氏
どうしてなんですか?

三橋氏
簡単、簡単。「離乳食作れない」から。

高家氏
あぁ。

三橋氏
で、「離乳食」作れないと、ずっと赤ちゃんに、子供に「お乳」あげなきゃいけないでしょ、お母さんが。
そういう時って、妊娠しないんですよ。

高家氏
あぁ〜。

三橋氏
そういう風にできてるの、女性の体って。そりゃそうでしょ、論理的にそうなるべきでしょうね。
だから「人口が、全然増えなかった」のね。

「離乳食」が作れるようになり、「人口」が激増


それが「水田稲作、始まりました」とか、「小麦作り始めました」ってなると、「離乳食」ができちゃうから、「子離れ」が、あ、「親離れ」、「子供の親離れ」が早くなっちゃう。
だから次の子供「妊娠」しちゃう、って形で「農耕文明」とともに人類の、「人口は激増」し始めました。
すると?

高家氏
すると? 「土地」が欲しくなるんですか?

三橋氏
「土地」が必要でしょう、「水」が必要でしょう、ってことになっちゃって、それで「他の所」に「奪いに行く〜」というような形で「戦争」ってのが起きるようになったんです。これ本当。

高家氏
「弥生から」なんですね。

三橋氏
「弥生時代から」、だから日本人は「水田稲作」とともに、「戦争」を「輸入」したんですよ。
本当にそうなんですよ。
「縄文時代」に、その「人間に殺された、大量の死体」とか出てこないんです、「遺骨」が。

高家氏
確かに。

三橋氏
「弥生時代」から「出てくる」、「出てくる」んですよ。
嫌な話でしょ?

人口激増したところに、家畜からの「疫病」が流行る


でね、ちょっと「定義」しますと、まず「農耕」と、あと「牧畜」も問題なんですよ。
「日本」の場合は、「水田稲作」で、「家畜」あんま、使わなかったでしょ?
でも「大陸」は「家畜」を使うわけですよ。要は「筋肉が足りない」から、人間の。

高家氏
う〜ん、なんか「引かせたり」、みたいな?

三橋氏
そうそう。「牛」とか「馬」使う×⚪︎×⚪︎。
すると「家畜と一緒に暮らす」んです。

高家氏
はい。

三橋氏
で、「牧畜」っていう、その生き方も生まれました。
(すると)「疫病」が流行るわけですよ。 

高家氏
はぁ〜。

三橋氏
で、さらに「離乳食」が誕生したことで「人口」が「激増」しちゃいます、と。

高家氏
はい。

三橋氏
ということで、その疫病が、「人口密度」上がるでしょ、ますます「疫病」が発生する、ということになってしまってですね、
だから「農耕文明」によって、その「戦争」は始まっちゃうし、「疫病」は生まれますよ、と。

さらに「水田稲作」は、「天候」に左右される


で、それで「天候不順」による「餓死」っていう危機も高まりました。




続きはYouTubeで確認🐈

https://youtu.be/ZdcOzFnFDto?

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