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デジタルに対する不安

昨日マティス展の帰り昼食のために海鮮丼のお店に入った。
エレベーターで降りてすぐの入り口で何やらもめていて
入るのやめようかと戸惑う。
別の店員がすぐ案内してくれたので奥のカウンターにすわった。
聞こえてくる声と店員のひそひそ話から
客が決済について文句を言っているらしいことがわかった。
最初IDで支払おうとし、その後PAYPAYやらカードやらと
手段を変えたため二重払いになっているのではないかと言っているらしい。
レジの記録を見せて大丈夫だと言っているのが信じられないらしい。
いつまでもねちねちと本当に間違いないのかとねばるので
店員の態度も次第に悪くなり、客に対してその態度はどうなんだと
こじれる一方だった。
結局、私が食事を済ませるころになってもまだ納得しない風でレジ前に居座っていた。
別の店員が尋ねる。「お客様、お会計は?」
「はい、現金で。」気持ち大き目な声で答えてちょうどを払う。
残念なことにその客の会計のためにレジが現金以外に対応できないのだ。

デジタル決済は好きではないのでなるべく使わない。
スマホでバーコードを出そうとしていつまでもぐるぐるが回っていて
決済ができないことはままある。
こちらが大丈夫でもシステムトラブルでただいま現金のみの取り扱いです、と言われたこともある。
こんな不安定なものをなぜみんな信用しているのだろう。
電気が使えなくなったらおじゃんになるようなものを。
いまは、なんでもスマホで云々というので
しょうがなく使ってはいるけれどほんとに大丈夫なのか、
という不安はぬぐい切れない。
あのいつまでもごねていた客もつまるところは
不信感がぬぐえないからじゃないのかな。
本当は信じられないものをしょうがなく使っている。
3・11のとき電気が使えないことであんなに困ったのに
いままたなんでも電気の力で済ませる方向に動いている。
でも、どこかで信じ切れていない。
その不安があんな形で表にでてくるのかもしれない。

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