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出力をコントロールするハナシ

こんにちは。就労継続支援ビルドの秋田です。
今回は、こないだツイートしようと思って、文字数が足りない…と思って諦めた長いつぶやきです!

ビルドはデザインとイラストをメインの作業にしている就労支援B型事業所です。
事業にするからには、指導員はその道のプロフェッショナルでなくてはなりません。
ビルドは、秋田以外
グラフィックデザイナーとイラストレーターとしての勤務経験があるスタッフで構成されています。

ビルドのパンフレット表面の画像。グラフィックデザイナーとイラストレーターとしての実績紹介です。
ビルドのパンフレットにはスタッフ紹介欄が

それはつまり、ほぼ全員がこの仕事に就くまで、障害のある方と接した経験が無いということでもあります。(作業療法士であるマコトさん(仮名)も本格的な障害福祉分野は初めて)

一般企業でバリバリっと働いてきて飛び込んできた福祉業界
いちばん大きな戸惑いは、時間の流れというかエネルギーの放出具合というか……なのだと思います。

何かをして、効果?変化?が見えてくるのに年単位で時間が必要なのは当たり前だし
利用者の皆さんには急がず焦らず、自分のペースで生きていくことに慣れていただく場でもあるし
一般社会の時間の流れで生きてくると戸惑いも大きいかもしれません。だからこそ、スタッフが環境に慣れることにも急ぎません。(でもみんな適応力高くて感謝しかない)

何かしらの生きづらさや困りごとを抱えている方の多くは、なんとなく焦っていることが多いです。
体調が悪いときは、行動に移せないけれど気持ちだけがどんどん焦ってしまってぐるぐる悩みこんでしまうことが多いのですけれど
なんとなくせかせかした世の中の流れに取り残されている気がして、自分だけ何もしていないような気になって焦燥感だけが募るのですよね。
だから支援の現場では、急いで焦って無理をしてうまくいかないことよりも、ゆっくりじっくり自分のペースで歩んでうまくいく大切さを知ってもらうことを重要視しています。

本当は、クオリティを上げようと思えばどこまででも上げることができるし、厳しくしようと思わなくてもいつの間にか厳しくなってしまうくらいには一般社会での働き方や感覚が身についている私たちは、意識してパワーの出力をコントロールします。
頑張ろうと思えば頑張れてしまう健康な人であっても、頑張りすぎたら体壊しちゃいますから、実はこのパワー出力のコントロールをできるかどうか?は、一般就労をする上でも必要な能力なのかもしれません。

長いつぶやきココマデ



コミュニケーション能力がある方歓迎!のハナシ
で説明したとおり、自分が持っているものから相手に何を渡すのか?相手が受け取れる分量はどの程度なのか?を推し量る力がコミュニケーション能力の一つだと思っているので、ここは、とーっても注意している部分です。

キャッチボールしているイラスト。バレーボールを投げたので相手はグローブで受け取ることができない。
グローブでバレーボールは受け取れない

おそらくは障害者雇用の現場で生じるミスマッチのひとつが、コレだと思うのですよね。
頑張り具合というか、どの程度やってもらえるのか?のアセスメントがうまくいっていなくて
働く本人の考える「やりたい気持ちとできること」と
一緒に働く周囲の「やってほしいこと」・「どのくらいできる人なのかの見積もり」のギャップが、数々の悲しいミスマッチを生んでいると思います。

私たちは支援者なので、積極的に情報を取りに行くというかコミュニケーションしたり日々の支援と観察の中で利用者の皆さんの強みと苦手を把握することが得意です。そして、アセスメントした結果に合わせて要求レベルを調整したり、相手の「できる」に合わせた課題設定などを行うことができます。
一般企業で働いている、障害のある方と接したことがない人にいきなりそれは要求できません。

支援機関がついていれば、可能な限り「できることと仕事内容」の調整を行いますし
働く本人も自己理解を深めていることが多いので比較的スムーズです。
それでもやはり、「どのくらいできる人なの?」「NGはあるの?」という部分は他人からはわからない部分が多いです。
障害者雇用であっても、オープン/クローズ問わず一般雇用であっても同様です。
障害の有無関係なく、「私はこれができる」「これが得意」と同様に「これは苦手」「これは助けてほしい」と言える環境であれば、無理して頑張る必要はなくて、自分のペースで無理なく長く働き続けることができるのですよ。

健康に長く働くために、自分と周りの得意と苦手を把握して行動できる力は重要ですね!


いただいたサポートは利用者さんの工賃に!素敵なヘッダーイラストを描いてくださった皆さんに還元しますね。